FOLLOW一休コンシェルジュをフォロー

FOLLOW一休コンシェルジュをフォロー

旅のプロが語る、私の旅スタイルと2023年の旅トレンド コラムニスト・美食評論家 中村孝則氏編
コラム

旅のプロが語る、私の旅スタイルと2023年の旅トレンド コラムニスト・美食評論家 中村孝則氏編

希少な源泉を求めて温泉を巡ったり、その土地ならではの食に舌鼓を打ったり、絶景に癒されるなど、人によって旅に求めるものも、好きな旅のスタイルも異なりますよね。今回一休コンシェルジュ編集部では、旅をする目的から2023年のトレンドまで旅のプロに多岐に渡って伺いました。第2弾は、コラムニスト・美食評論家として国内外を駆け巡る中村孝則氏。「世界のベストレストラン50」の日本評議委員長、「新潟ガストロノミーアワード」の特別審査委員長まで務める中村氏が旅に求めるものとはなんでしょうか。

旅をする目的

国内外問わず、その土地ならではの食体験・食文化と出会うため

私が旅をする一番の目的は、国内・海外、辺境・近境を問わず、その土地ならではの料理や食材を含めた食体験・食文化に出会うことです。伝統的なローカル料理やストリート・フードが大好きなのですが、「世界のベストレストラン50」の日本評議委員長、「新潟ガストロノミーアワード」の特別審査委員長という任務もあるので、最先端のファインダイニングまで、可能な限り幅広く飲食店を巡ることにしています。

その他に、市場や地元のスーパーマーケット、あるいはバーやカフェなどにも、必ず立ち寄ります。食全般を通じて俯瞰することで、その土地の文化や歴史、民族性などがより深く理解できるので、私のライフワークの一部になっていますね。

好きな旅のスタイル

朝から晩までアクティブに活動し、グルメ巡りや地元の人々とディープに関わる

旅先では、朝から深夜までアクティブに活動しています。まずレストラン巡りを中心にスケジュールを立て、食に関する色々なところを訪れ、夜は地元のバーやスナックなどにも立ち寄り、地酒を味わいます。その他、茶道をやっていることもあり、茶道具に見立てるモノを物色するために、骨董店やアンティーク店、タイミングがあえば蚤の市にも行きますね。

パリのクリニャンクール、バンコクのチャトゥチャック・ウイークエンドマーケットなどはかなりの頻度で訪れています。さらに時間に余裕があれば、剣道や釣り道具を持参して、地元の剣士や魚たちと格闘することもあります。いずれにせよ、その土地や自然風土、そこに住む人々とディープに触れ合うことが、私の旅のスタイルになっていますね。

お気に入りの宿について

非日常感溢れる世界観を醸し出す空間で、美食も楽しめる宿たち

まずは新潟にある「里山十帖」。宿そのものがグッドデザイン賞に輝いた内外装や設えは、なにもかもが最適です。季節ごとに変わる風景や雰囲気もいいですが、女性料理長の桑木野シェフの料理は、常に進化して訪れる毎に発見があります。

ロケーションをはじめ、まるでニュージーランド郊外のラグジュアリー・ロッジを彷彿させる隈研吾氏設計の内外装が魅力の「Snow Peak FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS」。アウトドア・メーカーのスノーピーク社が手掛けている施設は、温泉も付いている上、神楽坂「日本料理いしかわ」が監修するレストラン「雪峰」もあり、料理が驚くほど美味しいです。

長野県の旧・中山道の奈良井宿にある「BYAKU Narai」。200年以上変わらない風情ある街並に面したこの宿は、元々酒蔵だった古い建物をリノベーションしています。宿に居ながらにして歴史の中にトリップしたような体験ができるのも魅力ですね。料理は「アジアのベストレストラン50」の2022年度で1位を獲得した「傳」の長谷川在佑氏が監修するだけあり、質の高い日本料理を満喫できます。

その他九州で言うと、長崎の雲仙温泉にある「ゆやど 雲仙新湯」。雲仙エリアでも敷地内に4つも自家源泉を保有するのはここだけ。思う存分湯巡りを満喫できます。また、大分県・別府に位置する「柳屋」は、女将の美的センスが隅々までいきわたる居心地の良さと、大分産食材と地獄蒸しを活かした独特のイタリアンが素晴らしいです。そして同県内、国東にある「国東温泉 海喜荘」は、大正ロマンを感じさせる造りがまず印象的。国東で採れる珍しい魚介類を食べられるのも魅力です。

2023年にしたい旅

国内外問わず地域の食文化を発掘する「ローカル・ガストロノミー」を巡る旅

この近年「ローカル・ガストロノミー」という言葉が生まれたように、都会だけでなく、地方や郷土の食の魅力が見直されています。その意味で、地域に眠る食や食文化の魅力を発掘する旅に積極的に出かけたいと思っています。ちなみに私は2022年に設立された「新潟ガストロノミーアワード」の特別審査委員長に就任いたしました。新潟県は、エリアによって多様な飲食店や食文化がありまして、日本酒やワインの銘醸地としても知られます。新潟県だけでも行きたいところがたくさんありますね。若いシェフたちも、地元を食で盛り上げようという血気は盛んです。日本はもとより、海外でも都市部ではないエリアにも出かけたいと画策しています。

2023年、これから来る旅トレンド

“レストランそのものの楽しさ”を求めて人々が旅する“リベンジ・ガストロノミー”の時代

アフター・コロナの時代を見据えて、旅行業界では“リベンジ・トラベル”という言葉に象徴されるように、人々は旅の活性化を期待しています。私はその文脈を踏まえて“リベンジ・ガストロノミー”の時代がくると睨んでいます。もっと具体的にいえば、皿の中の美味しささけでなく“レストランそのものの楽しさ”を求めて人々が旅する時代になると予想します。レストランとは、ただ美味しいものを食べるところではない。雰囲気を含めて人々との触れあいや食文化など、あらゆるものを分かち合う場所だからです。コロナ禍において外食を制限されたことで、多くの人々はその価値や豊かさに気がついたはずです。なので、今後は分かち合う場所としての飲食店を求めて、旅をするのではないかと。なにも高級店に限らず、たとえばドイツのビアホールでも、マレーシアのホーカー・センターでもいい。地元の人々と大きなテーブルを囲んで楽しむようなシーンを想像するだけでも楽しそうと思うのは、私だけではないはずです。

この記事が気に入ったらシェア!

エリアから探す

人気のエリア

全国のエリア

人気のテーマ特集