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旅のプロが語る、私の旅スタイルと2023年の旅トレンド「自遊人」代表取締役 岩佐十良氏編
コラム

旅のプロが語る、私の旅スタイルと2023年の旅トレンド「自遊人」代表取締役 岩佐十良氏編

希少な源泉を求めて温泉を巡ったり、その土地ならではの食に舌鼓を打ったり、絶景に癒されるなど、人によって旅に求めるものも、好きな旅のスタイルも異なりますよね。今回一休コンシェルジュ編集部では、旅をする目的から2023年のトレンドまで旅のプロに多岐に渡って伺いました。第1弾は、ホテル経営や旅館再生の総合プロデュース、地方創生など幅広く事業を担う「自遊人」の代表取締役である岩佐十良氏。「新潟ガストロノミーアワード」の総合プロデューサーや各地のレストランで食のプロデュース&ディレクションを務める岩佐氏が旅に求めるものとはなんでしょうか。

旅をする目的

食を起点に、伝統文化から新しさを学ぶ「ローカル・ガストロノミー」を体験しに

私が旅をする時は、その土地の風土・文化・歴史を感じられる「ローカル・ガストロノミー」を体験することが基本になっています。「新潟ガストロノミーアワード」の総合プロデューサーや各地のレストランで食のプロデュース&ディレクションをする仕事をさせて頂いていることもあって、旅をする時はまずレストランを中心に計画を立てることが多いです。古くから伝わる文化や伝統を通して、新しい価値観や考え方を得ることができるので、祭りや伝統芸能などももちろん楽しみますが、一番は食を通してその土地ならではの文化・伝統を学ぶことが多いですね。

好きな旅のスタイル

泊食分離の宿泊施設に泊まって、その土地ならではのレストランを散策する

旅をする際に、まずレストランを中心に予定を立てるので、泊食分離の宿泊施設を選ぶことが多いです。ただ、残念なのが泊食分離の温泉旅館が少ないことです。レストランの近くにいい温泉があっても1泊2食しか受け付けてくれない旅館が多いのは、とても残念です。もちろん旅館で食事をする滞在というのもいいと思うのですが、それぞれの目的に合わせて滞在スタイルを選べたら、もっといいのになと思います。そのため、自分の場合はレストランでの夕食が終わってから近くの都市まで戻ってシティホテルに宿泊することが多いです。

お気に入りの宿について

名湯を堪能する秘湯の宿や、ローカライズ化されたイベントを発信する「OMO7大阪(おも) by 星野リゾート」

お気に入りのレストランは多数あるのですが、残念ながらお気に入りの宿泊施設はほとんどありません。そんな中、食を超越する魅力を持っているのが秋田県の乳頭温泉の中でも最も古い歴史を持ち、秋田藩主の湯治場だったという「鶴の湯」、日本3大眼の温泉の1つと言われる新潟県の「貝掛温泉」、自然に湧き出る源泉100パーセントの湯を楽しめる群馬県の「法師温泉」。この3軒は温泉がとにかく素晴らしかったです。

また2022年に行った宿の中で最も印象に残っているのは「OMO7大阪(おも) by 星野リゾート」。「OMO7大阪(おも) by 星野リゾート」は宿泊者限定のツアーやイベントの完成度が高く、その土地の風土・文化・歴史を表現したローカライズされたホテルだと感じました。今後、このようなホテルが急速に増えていくでしょう。

2023年にしたい旅

「ローカル・ガストロノミー」を表現するレストランが地方にどんどん増えているので、自分のTo Go Listは増えるばかりです。そんな中でも2023年、必ず行こうと思っているのが北海道の「余市SAGRA」、能登の「Villa della Pace」と「一本杉 川嶋」、群馬の「VENTINOVE」です。新潟県内でも上越市の「和の食 樹翠」や「YAGAIYA」、新潟市内の「HAKKO HOUSE」など。次々に注目のレストランができていてなかなか追いつきません。

2023年、これから来る旅トレンド

これからの時代に求められているのは“目的のある旅”。単に“温泉に入ってのんびりする” “なんとなく旅に出る”というスタイルは今後縮小していくと考えられます。わざわざ旅に出るなら「体験」「発見」「学び」など、その土地ならではのリアルを体験できる、より付加価値を感じられる旅が求められるでしょう。そのため、宿泊施設は“わざわざ出かける意味”を提供していく必要があります。もっとも一般的な目的である“家族の記念日”は今後もなくなることはありませんが、もっと深化した目的、個々人の嗜好や好奇心にも対応することも重要です。

「鶴の湯」や「法師温泉」といった圧倒的な世界観を持つ温泉や、釣りやマウンテンバイクなどのアウトドアが例です。そして今、もっとも注目されている分野といえば「ローカル・ガストロノミー」と言えるでしょう。ただ、旅館やホテルで「ローカル・ガストロノミー」を表現するのは容易なことではありません。そのため旅館は夕食を分離して、1泊朝食付での受け入れを真剣に検討する時代だと思います。そのほうが様々な用途での活用幅が広がったり、より多くの顧客が見込めたり、旅館を起点に地域へ足を運ぶ人が増えるなどのメリットが大きく、むしろ「宿の個性」が際立ってくるはずだと思います。選択の幅が増えることで、よりトレンドに沿った旅が可能になっていくといいなと思います。

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