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ホテルバー探訪:「バー カプリ」にて、青い海の陽気さに抱かれ恍惚のカクテルを
インタビュー

ホテルバー探訪:「バー カプリ」にて、青い海の陽気さに抱かれ恍惚のカクテルを ホテルニューオータニ(東京都/赤坂見附駅 徒歩3分)

1964年9月の「ホテルニューオータニ」の開業より、半世紀以上メインバーとして国内外のお客様をもてなしてきた「バー カプリ」。
本日はHBA(日本ホテルバーメンズ協会)の会長でもある、エグゼクティブチーフバーテンダーの小森谷弘さんに、バーの魅力やお客様を魅了するカクテルの秘密をお伺いいたしました。

気軽であり、上品であり、絵画と青い光の中で味わう心地よいカクテル

―バーテンダーを志した経緯について教えてください。

学生時代に個人経営のカフェでアルバイトをしていたのですが、地下階のフロアはお酒の提供を中心としたスタイルでした。
コーヒーよりもお酒の方が、何杯も召し上がるお客様が多かったので、お酒を提供することの面白さに興味を惹かれていきました。
その後は、カフェバーで働くようになりました。当時はバブル期で人が足りず、アルバイトでもカクテルづくりを任され、いい経験を積むことができたと思っています。
この体験があってホテルニューオータニへ就職し、バーテンダーを志しました。

―バーテンダーの仕事の中で、楽しいと感じるのはどんなことでしょうか。

目の前にいるお客様の反応を、直接自分の目で見られることです。
美味しいと褒めてくださったり、こういう方が好みだということをダイレクトに感じられ、満足していただけるようにすぐ対応できる点に最もやりがいを覚えます。

―出場された、カクテルコンペティションでの思い出を聞かせてください。

研鑽を積んで、カクテルのコンペティションに何度も出場しました。
格好いいなと思いましたし、結果を出したいと思い励みました。
1995年の「サントリー・ザ・カクテルコンペティション」では、「コットン・フラワー」というシグネチャーカクテルで優勝できましたので、特に思い入れがあります。
結果を出して、先輩方やお客さまが認めてくれたのも嬉しかったですね。

―「バー カプリ」の魅力を教えてください。

バックバーにある、フランス画家のポール・アイズピリが描いた7枚の連作絵画です。
元々「ホテルニューオータニ」2代目オーナーの大谷米一元社長が2枚所有していたのですが、ポール・アイズピリご本人をフランスから「ホテルニューオータニ」に招いて、5枚を「バー カプリ」のために描いていただきました。

7点連画にはイタリアのカプリ島が描かれており、「バー カプリ」の名前の由来にもなっています。
絵画とのバランスを考え、柔らかい光の当たり方になるように間接照明で調光しています。

バーカウンターに埋め込まれているグランドピアノを使って、19時半~23時半の間にはジャズの生演奏も行っており(編集部注:日曜日を除く)、お客様からの曲のリクエストにもお応えしています。
また、13時から営業しているので、お一人でも複数人でも気軽にお越しいただけますし、25時までしっかりとした食事をお召し上がりいただけます。

―「バー カプリ」でよくオーダーされるお酒は?

昔からのお客様が多いので、マティーニのオーダーはよくいただきます。特に「ホテルニューオータニ」がジェームズ・ボンドで有名な映画『007』シリーズに登場したこともあって、映画ゆかりのヴェスパー・マティーニをご注文されるお客様が多いです。
男性にはどっしりとした王道のショートスタイルのカクテル、女性にはフルーツカクテルの人気が高いです。またハードリカーのボトルキープを行っており、現在約700名のお客様に2,000本ほどボトルキープをしていただいています。
お客様のお名刺も頂戴しますし、そこから接点が広がっていきます。

―最近増えてきている女性のお客様は、どのように過ごされていますか。

最近は女性の管理職の方も増えてきているので、お仕事後の遅い時間にお食事を兼ねてお越しいただくことも多いです。ハイボールと一緒に唐揚げをつまんだり、名物でもある分厚いお肉のカツサンドを、シャンパンなどと一緒に召し上がっていただくのもおすすめですね。

―接客で、特に気を付けていることはありますか。

「接するも接客、接せざるも接客」。お客様の状況を見て会話の中に入ったり、お客様同士が話し込んでいる時には邪魔しないようにしたり、状況に応じて適切な接客ができるように心掛けています。

―最近のホテルバーの状況について教えてください。

最近のお客様は、ボトルキープよりもカクテルやグラス単位でオーダーされる方も多くなってきているので、そういったニーズにお応えすべく、グラスワインやグラスシャンパン、時には本格焼酎を取り入れるなど門戸を幅広く開いていこうとしています。

―これから、小森谷さんが挑戦したいことを教えてください。

後進を育てることですね。努力をしても、全員が順調に育つことはないですが、上手に育ったスタッフは周りを感化していきます。
今年行われた、バーテンダーコンペティションの「ワールドクラス2019ジャパンファイナル」では、「バーカプリ」の吉田宏樹が優勝しましたが、ここまでのバーテンダーを育てるのは本当に大変でした。
これから花開いて、周りにもよい影響を与えてくれるものと期待しています。
自分だけが優勝するのではなくて、後進が優勝できるように育てなければ、まだまだ認められないと先輩方に言われていましたが、その意味が身にしみて分かりました。

私自身としてはホテルに所属しているバーテンダーとして、ホテルの上品さ、そして純粋にお客様に喜んでいただけるサービスを提供し得るバーテンダーを追求していきたいと思っています。

人気のカクテルのレシピと裏話をご紹介

楽しいお話を伺いながら、小森谷さんにシェーカーを振っていただきました。ご本人のシグネチャーカクテルと、「ホテルニューオータニ」ならではの伝統の味を皆様にもご紹介します。

◆「プレミアム モスコミュール」

ウォッカ、ドライジンジャーエールをビルドして作る、ロングスタイルのカクテルです。

ドライジンジャーエールは、ホテルニューオータニ監修の物を使用しており、生姜の風味が強いコクのある仕上がりでとても濃い味わいになっています。
合わせるウォッカは国産米100%の「HAKU」を使うのですが、すっきりした柔らかい風味が濃厚なドライジンジャーエールと程よく溶け合って、満足感がありながらも飲みやすく仕上がっています。
大ぶりのライムから染み出る酸味も清涼感を増してくれるので、暑い季節には特におすすめの一杯です。

◆「ヴェスパー・マティーニ」

ゴードン・ジン、スミノフ・ウォッカ、アペリティフ(食前酒)ワインのリレ・ブランをシェイクして作るショートスタイルのカクテルです。

強いカクテルですが、シェイクすることによって適度に空気が入り、滑らかな口当たりで杯が進みます。
リレ・ブランの甘みがアルコールの角を取って、いたずらな刺激もありません。
温度が上がっていっても、飲み終わりまで美味しくいただける仕上がりになっています。

◆「コットン・フラワー」(小森谷さんのシグネチャーカクテル)

テネシーウイスキーのジャックダニエル、杏子のリキュール、ホワイトキュラソー、オレンジジュース、ザクロのシロップをシェイクして作るショートスタイルのカクテルです。

ジャックダニエルの骨太な樽感と、副原料の甘味とのコントラストが、テネシーウイスキーらしさを奥の方から引き出してくるようで、新鮮な美味しさがあります。
飲み始めはウイスキーの芳醇な香りが花開き、口の中で転がすとベタつくような甘さはありません。後味に感じられる僅かな酸味が小気味よく、繰り返し美味しく味わえる一杯です。

コットン・フラワーについて小森谷さんは、
「綿花というと白色のイメージですが、アメリカの南部のものは実はオレンジ色なんです。昔は今のようにインターネットで情報を集められなかったので、カクテルのアイデアやネーミングを練り上げるために、図書館に通って植物図鑑などで沢山調べたものです。」
と話されていました。

物腰柔らかな小森谷さんと会話をしながらいただくお酒は、進めば進むほど楽しくなっていくような気がしました。旅行の途中で立ち寄ったかのような気分になれる設えの中で、心からリラックスする時間を過ごすことができました。

小森谷さんが迎えてくれる青い孤島に、皆様もぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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小森谷弘
1995年「サントリーカクテルコンペティション カクテルオブザイヤー」にて総合優勝、2007年「東京マイスター」認定。現在、一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会(HBA)会長を務める。ホテルニューオータニ エグゼクティブチーフバーテンダー。
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ホテルニューオータニ

ホテルニューオータニ

東京都/赤坂見附駅 徒歩3分

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