開湯560年余りの歴史を誇る「かみのやま温泉」は、蔵王連峰など四方を山に囲まれた静かな温泉地。上山城の城下町として栄えた頃の風情が、今もなお息づいています。「おやど森の音」は、約70年続く老舗旅館「日本の宿 古窯」がプロデュースした、全14室の小さなお宿。まるで森の中にいるようなナチュラルな癒しの空間で、静かにゆっくり過ごせると好評です。

かみのやま温泉駅から車で約5分。大通りから1本入ると、目の前に広がるのは自然あふれるのどかな風景。樹齢約50年の桜の木に囲まれた小道を進むにつれ、これからの滞在への期待が高まります。
目 次
パブリックスペースで寛ぐという楽しみ方

重厚な木製の扉をくぐって館内に入ると、柔らかに炎がゆらめく暖炉と、窓の外に広がる美しい景色に心を掴まれるはず。中庭まで一体となるような広々としたロビーには、自然の音のBGMに時折パチパチとはじける薪の音が響き、旅の疲れを癒してくれます。

ロビーには、大谷石を組んで造った暖炉を中心にセンスの良いインテリアが並びます。ソファとセットで置かれているサイドテーブルは、地元の職人さんが山形県産の栗の木から手作りしたもの。自然の造形が活かされており、1つとして同じものはありません。

インテリアの色調をシンプルに統一することで、落ち着いた雰囲気を演出するとともに、ロビーから見える中庭の景色を引き立てる効果もあるのだとか。細部にまで宿のこだわりが感じられます。

ミネラルウォーターやビネガードリンク、コーヒー・紅茶にアルコールまで、自由にいただけるドリンクのメニューも充実しています。ロビーだけでなく、お部屋に持ち帰っていただくこともできるのは嬉しいですね。

ゆっくりと寛いでほしいという想いから、お部屋以外にリラックスできるスペースが充実しているのが、この宿の魅力の1つ。2階のフリースペースは“木漏れ日の読書スペース”をイメージしており、優しい色調の白壁には地元のアーティストである「caruru」が手掛けた苔アートや植物が安らぎの雰囲気を演出しています。

本棚には、自然や暮らし、手仕事などに関するアートブックを中心にセレクト。畳部屋や、個室風のスペースもあるので、好みの空間で思い思いの寛ぎのひとときを過ごしましょう。
自然を間近に感じるシンプルな客室

客室は、ローベッドを備えた広縁付きのシンプルな和室が4タイプと、寝室と居室が分かれた1室限定の特別室の5タイプ。

どの客室も窓の外に見える桜の樹々や山々を借景に、自然を間近に感じながら寛ぐことができます。春には桜の花が咲き誇り、一面ピンク色の景色を独り占めする特等席に。

タオルやパジャマ、歯ブラシなどのアメニティはナチュラルなかごの中にまとめられています。見た目の可愛さはもちろん、そのまま大浴場に持って行ける機能性も兼ね備えています。
2つの大浴場で楽しむ「美人の湯」

「美人の湯」として知られるかみのやま温泉。赤ちゃんでも安心して入ることができる、無色透明でサラリとした肌触りの弱アルカリ性の温泉に、美肌成分であるメタケイ酸も豊富に含まれているのが特徴です。

大浴場は2つ。窓辺から木漏れ日が差し込む「陽」は、温度の違う2つの湯殿と、ミストサウナ付き。「月」は、夜になると月や星空を望む露天風呂付きの大浴場です。どちらもほのかな灯りと落ち着いた色調で統一され、温泉の癒しの効果を高めてくれます。
森の恵みとワインのマリアージュを堪能

お待ちかねの夕食は「森の音ダイニング」にて。窓の外には夜に染まる木々の眺め。夜空に輝く星のような照明がテーブルを照らし、まるで森の中にいるような幻想的なディナータイムを楽しみましょう。

舌で感じる味わいだけでなく、香り、ぬくもり、色、かたちなどを五感で堪能できるよう、素材の魅力を引き立てる調理法にこだわった料理の数々は、随所に「森の音」エッセンスが詰まっています。なかでも旬の食材をブナの木のチップでスモークした燻製は、ワインとの相性が抜群でお客様からも好評の一品です。

シニアソムリエの資格を持つスタッフがおり、かみのやま産のワインをはじめ、ソムリエおすすめのワインも7種類常備しています。

お肉料理には、山形県の豊かな自然環境の中で育った山形牛を。きめの細かい赤身とさわやかな脂身のお肉は、ワインが進むこと請け合い。季節によっては、鹿肉などのジビエ料理も並び、ワインとのマリアージュを楽しめます。
森の中のダイニングで1日の元気をチャージ

朝の「森の音ダイニング」は夜の雰囲気から一変。窓いっぱいに山と緑の景色が広がります。

食事の時間に合わせて土鍋で炊きあげた「つや姫」のご飯と、6種類のおかずが盛り付けられた森の音パレット、旬のものをいただけるサラダやフルーツなど、どれも体に優しいメニューばかり。温かい料理はビュッフェ形式で好きなだけいただくことができ、ドリンクも充実しています。

お部屋に籠って過ごすプライベートを重視した滞在も良いけれど、パブリックスペースでゆっくりと寛ぐ滞在は、この宿に宿泊する醍醐味とも言えるでしょう。居心地の良い空間や、ちょうど良い距離感のおもてなしなど、森の音ならではの心遣いが、「季節を変えてまた来たい」と思わせる秘訣なのかも知れません。
おやど森の音
山形県/上山












