学生時代から世界一周の旅企画を実行し、20代女性を中心に親しまれているブロガー・作家の「はあちゅう」さん。9月26日に初の小説集「通りすがりのあなた」を刊行、現在は来年1月刊行予定の「サク旅(仮)」を鋭意制作中。「サク旅」のインスピレーションを通して、はあちゅうさんが考える、新しい旅のカタチについてうかがいました。
時代に合ったトラベルガイドを作ったら、「観光しない旅」の本になりました
-「サク旅」刊行決定おめでとうございます!
これまでに数々の書籍を執筆されていますが、今回の「サク旅」はどのような内容ですか?

旅の本はいつか出したいとずっと思っていました。
『サク旅』は、真似してもらいやすい“時代に合ったトラベルガイド”を意識して作っています。週末にサクっといけるようなモデルルートを作って、楽な旅を提案してみたいなと。時間もサクっと1泊2日で完了するイメージです。
今はみんなが忙しくて、「旅行に行きたい」と思っても調べていくうちに面倒になってしまう人が多いと感じているんです。選択肢が多すぎて、逆に選べなくなってしまっているというか。「旅行」となると大げさになって、興味のない観光名所とかもルートに入れてしまったり、少しでも現地に長く滞在しないと交通費がもったいない!みたいな。
でもサク旅では、その日の昼に現地でランチを食べて、次の日の昼にランチを食べて帰ってくるという軽い感覚のストーリーを推奨しているんです。ルートも1日半程度の行程で作っています。
-「サク旅」って良い言葉ですね!思いついたきっかけは?
代理店時代に「サク飯」という言葉が良く使われていました。サクっとごはんを食べてサクっと帰るから、「サク飯」。
私は旅もサク飯スタイルの、サク旅がいいなと思っていて。平日めいっぱい働いて、土日に体が疲れない感じでサクっと旅行して。あれもこれもの旅ではなく、あまり無理をしない観光がいいなと。
フリーランスになってからは仕事が楽しくて、仕事を長期で休むことがストレスに感じるようになりました。長い旅をするとペースが崩れることから「サク旅」が自分に合うんじゃないかと思って。
Twitterで「今年はサク旅をたくさんします」とつぶやいたら、「サク旅」というワードに食いついてくれる女性がすごく多かったんです。
そこで「このコンセプトはイケるんじゃないか」と感じ、広めていきたいと考えるようになりました。
-行き先はどんなところを選んだのですか?
青森だったら例えば「レストラン鉄道」を試すとか、北海道だったら札幌で「シメパフェ」を食べてくるとか・・・「シメパフェ」っていう文化が札幌にはあるんですよ。
-パフェを最後に食べる旅ってことですか?

はい、最後に甘いパフェを食べて〆るっていう文化があるので、札幌で「シメパフェ」体験をするとか、沖縄だとシメはステーキなので「シメステーキ」をしようとか。
いっぱいある名物スポットは一切飛ばして、とにかく「シメパフェ」がハイライト。あとは割とフレキシブルになモデルルートを作っています。
「観光しない旅本」が裏テーマです。「観光」が目的ではなく「体験」が目的。「レストラン鉄道」や「シメパフェ」など、その土地でできるハイライトが1個あればサク旅的には合格というルール。ハードルを下げれば、若い子ももっと旅行したくなるんじゃないでしょうか。
-いままでの旅行のスタイルは形式化されていて、この電車に乗ってここに行って・・・みたいな詰め込み型のスケジュールが多いですよね…。
そうですね。興味のないスポットでも行かなきゃいけない気持ちになりますよね。サク旅では「ここではこれをやりましょう」っていうのを1つやり遂げたらその旅は完成!ある意味贅沢な旅行を提案しています。
-実際にご自身がされた「サク旅」でどんなものがありますか?
今回の本に載るものはほとんど自分で行きました。例えば山形県に世界一のクラゲ水族館があって、その世界一のクラゲを見にいくだけの旅とか。
-おもしろそうですね!!
すごいんですよ、本当に!大きな水槽にクラゲがわーっと幻想的に浮いていて、その水槽の前では幻想的な写真を撮れるんです。インスタ映えする写真で紹介することを意識しました。旅と写真を撮ることは切り離せないものになっているので、キービジュアルと旅のテーマがリンクしていることは大事だと思うんですよね。
-旅のハイライトがテーマに合致するような感じでしょうか。
旅ってサビが1回だけあればいいんです。“ここが良かった”って。たくさんあっても覚えられなかったり、良かったポイントが友達に説明出来なかったり。「何しに行ったの?」って聞かれたときに「クラゲの水族館見に行ったの」って言ったら、記憶に残るし「私も行こうかな」って広がるんですよ。普段SNSを使っていて「テーマ性があることの大切さ」を強く感じたので、これまでのインターネット体験を盛り込みながらビジュアルも作っていきたいです。
サク旅をする上で宿に求めること
-「サク旅」で使うホテルや旅館など滞在先に求める条件は何ですか?

一番は、寝やすいベッドがあること、良い睡眠が確保できることが大事かなと。人によって宿に求める条件は違いますが、寝ることはみんなの共通点なので、睡眠環境が整っていることが重要ですね。あと、細かい旅のルートの違いに対応できることも大事。今回の「サク旅」の本には朝ごはんのことは入っていません。人によって、ホテルで朝ごはん食べたい/食べたくないは違うので、細かい希望に添えるようなプランが整っていることが求められることなのではないでしょうか。
-女性向けのサービスなど、女子が喜ぶことへの意識が宿泊施設でも高まっていますが、いまの女の子たちが「こんなサービスあったら行きたい」と思うのはどんなものでしょうか?

やっぱり今はダントツで「写真映え」がキーワードではないでしょうか。自分がした体験をシェアすることが旅と切り離せない楽しみになっていますし。ここを切り取れば絵になる、というものを用意してあげると行きたい気持ちに結び付きやすいと思います。
今はインスタ映えを揶揄する動きもありますけど、それって一時のことだと思っていて。もともと体験をシェアすること自体は写真やネットが流行する前からやっていたこと。今後もしばらくの間、「写真映え」は切り離せないキーワードだと考えています。
-自分がよかったことを誰かに言いたくなる気持ちはよくわかります。
あとは、細かいところまでちゃんとサービスが行き届いている繊細さ。女性は見抜くんですよね。たとえばホテルならアメニティが充実しているとか、スタッフの方が優しかったりとか、細かいところに目が行き届いてこそ、地に足着いた良さを感じてもらえるのではないでしょうか。
後編に続きます。
【インタビュー】はあちゅうさんに聞いた「新しい旅のカタチ」(後編)
https://prdikyuconcierge.ikyu.com/concierge/13597
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はあちゅう さん
肩書:ブロガー・作家
ブロガー・作家。慶應義塾大学法学部政治学科卒。
2009 年電通入社後、中部支社勤務を経て、クリエーティブ局コピーライターに。
2011年12月に転職し、トレンダーズで美容サービス、動画サービスに関わる。
2014年9月からフリーで活動中。
Twitter:はあちゅう (@ha_chu)
Instagram:ha_chu
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今回のインタビュー会場はザ・リッツ・カールトン東京 プレジデンシャル スイートを利用させていただきました。












