足元から湧く湯に会いに、南八甲田の原生林の中に佇む「蔦温泉旅館 ‐足元から源泉湧出の自噴温泉」へ。東北新幹線の新青森駅、もしくは東北自動車道十和田ICから車で約90分ほどかかりますが、その時間をかけてでも訪れる価値は十二分!大自然と生まれたての湯に興味がある人なら、大満足の旅となるでしょう。
目 次
南八甲田の原生林に佇む、歴史ある秘湯

渓流美で知られる奥入瀬渓流の玄関口。木々の間を縫うように車を走らせると見えてくる「蔦温泉旅館 ‐足元から源泉湧出の自噴温泉‐」。樹齢数百年のブナやトチ、カツラの木々がその高さを競う南八甲田連峰・乗鞍岳山麓に佇む温泉宿で、開湯は平安時代の1147年(久安3年)。880年近くもの長きにわたって人々に愛され続けてきました。

今でも「一度は訪れたい」「必ず再訪したい」と憧れを集め続けていることに変わりはなく、青森県を代表する温泉旅館のひとつとなっています。
雪深い山中にあるため冬は休館していますが、雪解けを待って春に再オープン。今年の宿開きは4月17日に予定されています。
足元から湧く湯を“湧き流し”する

山深い地に佇む温泉宿が、なぜこうも長く愛されているのか。その最たる理由は、やはり湯の良さにあります。平安時代から湧き続ける湯は、神経痛やリューマチに効果が期待できるナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉。しかも湯船の底板の間からぷくぷくと湧く、自然自噴の自家源泉です。自噴場所と湯船が直結しているため、一度も空気に触れることのない、ピュアな湯に浸かれるのが一番の魅力。となれば、温泉ファンの心をわしづかみにするのも当然でしょう。


主な湯処は、湯治場の雰囲気が色濃く残る「久安の湯」と、作家の井上靖が命名した天井の高い「泉響の湯」。いずれもそう大きくはありませんが、青森ヒバ造りの古びた風情は温泉情緒たっぷり。何度も湯に浸かってその情緒を味わいたくなります。
2022年10月、松葉啓氏完全プロデュースの離れが仲間入り

お部屋は、昔懐かしい温泉宿の雰囲気を放つ本館と、渡り廊下でつながったモダンな西館、さらに2022年10月にオープンした離れで構成されています。

本館には、蔦温泉をこよなく愛した紀行作家・大町桂月にちなんだ特別室も。館内には「大町桂月資料館」が併設されているので、じっくり見てみるのもいいでしょう。

3室ある離れをプロデュースしたのは「和の設計の匠」として知られ、多くの高級温泉旅館を手掛けている建築家の松葉啓氏。

いずれも高級感あふれる落ち着いた佇まいで、源泉掛け流しの半露天風呂が付いています。


「【薬鶴-Yackaku-】半露天風呂+ヘルスケアルーム付離れ」と「【瓢箪-Hyoutan-】 半露天風呂+ヘルスケアルーム付離れ」は、プロスポーツ選手も利用する高圧酸素ドームを完備。

「【月寛-Gekkan-】半露天+メディテーションルーム離れ」には、メディテーションルームが備えてあるので、ヨガや瞑想にもってこいです。
北の恵みが集合するグレードアップ料理

離れに宿泊するゲストには、通常のお料理よりグレードアップした「料理長厳選 最高級会席」が振る舞われます。

青森の名酒「田酒」で蒸した「鮑の田酒蒸し」や、赤い宝石の異名を持つ「キンキン(キチジ)」の食べ比べなど、東北の美味があれこれと。特に、陸奥湾産のキンキンは煮ても焼いても椀に仕立てても、脂がのって美味この上ありません。

湯浴みの間には自然散策も楽しめます。宿から7つの沼をめぐるコースにあるブナとトチの自然林は「21世紀に残したい日本の自然100選」にも選ばれており、リフレッシュにぴったり。

奥入瀬に一番近い秘湯を、さまざまなアプローチで味わい尽くしましょう。
蔦温泉旅館 ‐足元から源泉湧出の自噴温泉‐
青森県/八甲田












