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オーナーシェフが語る、あなたの知らないオーベルジュの世界【オーベルジュ ドゥ オオイシ編】
インタビュー

オーナーシェフが語る、あなたの知らないオーベルジュの世界【オーベルジュ ドゥ オオイシ編】 オーベルジュ ドゥ オオイシ(香川県/高松)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、宿泊施設の営業内容が急遽変更・休止となる場合があります。宿泊施設・店舗の最新情報につきましては、当該施設まで直接お問い合わせください。

「露天風呂付客室」や「プライベートプール」など、旅好きな一休.comユーザーからの人気が高いキーワードはいろいろありますが、ここ最近特に人気が高まっているのが「オーベルジュ」。

今回は、一休.comユーザーからも人気が高いオーベルジュ「オーベルジュ ドゥ オオイシ」のオーナーシェフである大石正邦氏にZoomインタビューを実施。
大石シェフが考えるオーベルジュの魅力から、料理へのこだわり、おすすめの過ごし方まで、たっぷりと語っていただきました。

1.「オーベルジュ ドゥ オオイシ」誕生のきっかけ

-私自身「オーベルジュ ドゥ オオイシ」さんに1度宿泊させていただいたことがあるのですが、美しい景色と、海外のような雰囲気がとても印象に残っています。大石シェフがこの地でオーベルジュを始めたきっかけを教えてください。

「オーベルジュ ドゥ オオイシ」が誕生する前、僕は高松市内でレストランをやっていました。店をやりながら2年に1回フランスを訪れていたのですが、田舎に素敵なレストランがたくさんあり、「自分もこんな静かなところでいつかレストランをやりたい」と思うようになりました。

僕はもともとこの地(屋島)の生まれで、「オーベルジュ ドゥ オオイシ」のレストランがある場所に実家がありました。約30年前に実家の向かいの海側に自宅を建て、2階に海が見えるリビングとテラスがあって、そこで生活する中で「お客様にもこういった環境でゆっくり過ごしていただきたい」という想いが生まれました。
2つの想いが積み重なって、高松市内から今の場所に戻って、実家があった場所で先ずはレストランを始めました。もう23年前になります。

-最初は「オーベルジュ」ではなく「レストラン」としてスタートされたんですね。1998年にレストランがオープンし、その後2005年にオーベルジュとなったそうですが、どのような経緯があったのでしょうか?

ホテルを造ったきっかけもほぼ同じで、フランスでの経験から、いつかやってみたいと思っていました。実は、店の名前は最初から「オーベルジュ ドゥ オオイシ」にしていました。「オーベルジュ」と付けていいのか迷いましたが、フランスにも「オーベルジュ」と名乗っているレストランがあったので、いいかなと。僕自身、将来的にホテルもできたらいいなという夢をずっと持っていましたから。

一方で現実的なこともあって、レストランを長くやっていると、香川県のお客様だけを相手にしている商売はどうしても先細りになってしまうと思い、この先20年、30年続けていくことを考えてホテルを造ったというのもあります。

-「オーベルジュ」への想いをレストランの名前に込めて、7年を経て実現されたというのが素敵ですね!私自身、客室から見える海の景色とレストランから見える緑の景色の対比に心を掴まれたのですが、狙いがあったのでしょうか?

もちろんです!「オーベルジュ ドゥ オオイシ」は山側のレストランと海側の客室棟の2つに分かれていますが、高松からこの場所に戻ってレストランを始めるときに、実は、海側に造ろうと思えばできたのです。ですが海が見えるレストランって最初はいいけれど、料理よりも景色の方が主になってしまって長く続かないような気がして、山側の方が落ち着くし、食事に集中できるだろうと思って、今の場所を選びました。

レストランは壁の高さが普通の倍くらいあって、入口から階段を下りていく造りになっています。その感じが、違う空間に来たような演出になっていて、市内からのお客様にも「別世界に来たみたい」と喜んでいただいています。こちら側にレストランを造った判断は正しかったですね。

2.「オーベルジュ ドゥ オオイシ」が考えるオーベルジュとは

-オーベルジュは一般的に「宿泊施設があるレストラン」と言われていますが、大石様が「オーベルジュ」を一言で説明するとしたら何でしょうか?

僕が考える「オーベルジュ」は、「別荘代わりに使える場所」。時間が空いたときに来て、美味しい料理を食べて寛ぐという「お抱えシェフがいる別荘」のような存在でありたいですし、お客様にもそのように使っていただきたいです。

実際、リピーターのお客様は、早めに到着してゆっくりと過ごされる方が多いです。チェックイン時刻ちょうどに来られて、お昼寝をする方もいるくらい。夕方に目覚めて夕日を見て、レストランに食事をしに行くという流れが気持ち良いみたいで、まさに別荘感覚ですよね。連泊されるお客様には、相談をして、フレンチのディナーだけでなく、お部屋で食べる軽めの夕食を対応することもあります。
何度か来ていただけたらお互いに気心も知れますし、「美味しい料理を食べて泊まれる」というだけじゃない使い方をしていただければ一番嬉しいです。

3.「オーベルジュ ドゥ オオイシ」の料理の特徴とこだわり

-瀬戸内と言えば、海の幸や柑橘、オリーブ牛など様々な食材が思い浮かびますが、食材や料理へのこだわり、想いを教えてください。

料理は素材をつぶさないように、できるだけ手を加えすぎないようにしています。美味しいのはもちろん、最後まで飽きずに食べられる軽い感じのものを心掛けていて、「クラシックだけど軽い」というのがこだわりです。基本を大事にしながらも、フランス料理の固定概念にはとらわれずに、リラックスして料理を作っています。
あと、レシピは残さないようにしています。同じ料理でも、ずっと同じ作り方をするかと言ったら違うかなぁと。レシピ通りに作るのが一番簡単ですが、自分の味覚も変わりますから、毎回考えて作るようにしています。

-定番料理も常に進化しているのですね。季節によってメニューが変わると思いますが、スペシャリテはどのようなものがあるのでしょうか?

コースは春夏秋冬で変わりますが、鮑とオリーブ牛は、一年中ある定番メニューです。と言うか、外せなくなってきているというのもありますね。有難いことに、「『オーベルジュ ドゥ オオイシ』の鮑を食べたい」「『オーベルジュ ドゥ オオイシ』の和牛を食べたい」、と目的を持って来られる方が多いので、定番メニューでありスペシャリテとして常にメニューに入れています。

鮑は瀬戸内のものを使っていて、味がしっかりしていて柔らかいのが特徴。でも鮑だけだと淡泊なので、野菜と、レモンの酸味をきかせた焦がしバターのソースを合わせています。讃岐のオリーブ牛は、肉が美味しいのはもちろんですが脂の旨みが強いので、重たく感じないようにソースを工夫して、重みもあるけれど軽く食べられるように仕上げています。フォアグラを乗せた肉にマデラソースを合わせるので普通に考えると重いのですが、お客様からも軽く食べられると喜んでいただいています。

-地元の食材を使ったスペシャリテはお客様にとって大きな楽しみのひとつですよね。地元の生産者さんとの交流も多いのでしょうか?

作っている人によって全然味が違うので、今の時期だとホワイトアスパラやナスなどを地元生産者さんから仕入れています。ナスは7月末頃から出てくる香川県産のものがサイズも大きく、京なすのように甘味があって美味しいです。
フランスに行くと必ずワインの生産者さんを何軒か訪問しますが、みなさん想いがあって、自分のワインの美味しさを一生懸命説明してくれます。それが僕はすごく嬉しくて。県内に、いいアスパラを作る農家さんがいてうちでも使わせてもらっているのですが、僕がお客様に「このアスパラはね」と、料理を通じて語れたらいいなと思っています。

最近では、目の前の海から200メートルほど沖で定置網をやっている漁師さんと知り合いになったので、その方が分けてくれた魚を使ったメニューを考えています。数が多くないので定番にはできませんが、少しずつ取り入れていきたいです。

-まさに目の前の海から獲れたてを味わえますね!そういったストーリーが分かると、お客様もより食事を楽しめますね。

自分から「この食材を使ってみたい」というよりは、いただいた食材を使って何かを作ることの方が多いんです。朝食で出している自家製のジャムも、作り始めたきっかけは家内の実家で採れた八朔をたくさんもらったことでした。いただいたものをどのように活かしてどのようにお客様に届けるか、柔軟に物事を考えるようにしています。

4.「オーベルジュ ドゥ オオイシ」を満喫するためのおすすめの過ごし方

-食事を目的に訪れるお客様が多いかと思いますが、より滞在を満喫するためのおすすめの過ごし方がありましたら教えてください。

客室は海沿いにあるので、波音を聞いて、綺麗な夕日、島々の景色、船が行き交う様子などを眺めてゆっくりと過ごすことが、都会の人にとってリラックスできる時間だと思います。楽しみ方はお客様それぞれですが、あまり予定を詰め込まずに、何かをひとつ外してここでゆっくり過ごしていただきたいですね。

-最初のお話しで、2年に1回フランスを訪問されていたとのことですが、空間造りで影響を受けたオーベルジュがあるのですか?

フランスのオーベルジュにも何軒か泊まりましたが、一番影響を受けたのはよく使っていた「ジット」という宿泊施設です。日本の民宿やペンションみたいなもので、アパートの1室とか、一軒家の農家や民家を貸してくれるものです。ジットに滞在して、フランスの田舎での日常生活を実際に経験したことが、今のホテルのイメージに繋がっていると思います。

あとは自分の感覚です。僕自身がホテルの仕事をしたことが無かったので、うちの客室はあまりホテルらしくないでしょ?図面が完成しても客室のイメージが持てなかったのですが、最後に大きなテーブルを入れたことで全体がまとまりました。
自宅に同じようなテーブルがあって、僕は普段そこで食事や仕事などをしていて、客室にも同じようなものがあったら、お客様がそれぞれに好きなことをして寛げるかなぁと。

寝室を別部屋にすれば、朝食もお部屋で食べることができますし、どこにでもあるような感じではなく、ゆっくりと寛げるようにと考えました。

5.これからの「オーベルジュ ドゥ オオイシ」が目指すところ

-最後に、大石シェフが今後挑戦してみたいことがありましたら教えてください。

畑を作って、ワイナリーを作って、牧場もやりたい!実現できるか分かりませんが、頭の中にイメージは出来上がっていますね。
ホテルの裏山に、畑として使われていた3,000坪くらいの土地があるので、羊や鳩を飼ったり、何かできないかなと思っています。今は林みたいになっていますが、ちょうど南斜面なので木を切ればいいワイナリーができるのではと、夢ばかり追っています。

僕が今68歳なので、実際先頭に立てるのはあと3、4年。長くても75歳までかなぁと。そう考えると、今頑張ってくれている若い人たちに少しずつ受け継いでいかなければいけないので、フランスの片田舎にある、家族経営で50年100年と続いているオーベルジュのようなものを作れたらと思っています。もちろん畑や牧場で利益が出る訳では無いですが、レストランとホテルだけじゃない別のものも作ることで「オーベルジュ ドゥ オオイシ」としてのイメージが確立できて、長く続いたらいいなと思っています。

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オーナーシェフ 大石 正邦 氏
1953年高松屋島生まれ
20歳から料理の道を目指し大阪で勉強
27歳で高松市内に小さなビストロを開店
そののち高松市内のビルの6階に移転
45歳で屋島に今のレストランを開店
その7年後にホテルをオープン 現在に至る
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【編集後記】

インタビューを通じて、「オーベルジュ ドゥ オオイシ」の魅力はもちろん、夢や目標を持って取り組むことの大切さを改めて教えていただけたような気がしました。同時に、大石シェフのこの仕事や料理への深い想いも感じることができました。
地元で長く続けてこられてきたからこそ、多くの方との様々な繋がりが自然と生まれ、それを新しいメニューやチャレンジなどに活かして進化ししてゆくことで、県内外の方々から愛され続ける存在になっているのでしょう。私も一刻も早く、2度目の滞在に癒されたいものです。

オーベルジュ ドゥ オオイシ

オーベルジュ ドゥ オオイシ

香川県/高松

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更新日時2021.07.21 09:23

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