名所旧跡や温泉など多彩な魅力で人心を惹きつけて止まない箱根のなかでも、リュクスな宿の激戦地として知られる強羅。その地に静かに佇む日本旅館「天翠茶寮」は、2016年12月の開業以来、温泉好きやラグジュアリーな宿を求める大人たちから話題を集めているようです。

宿のテーマは「Japan Beauty」。全部で34室ある客室は、日本の伝統的な美意識”花鳥風月”からお部屋のタイプ別に名付けられているそうです。
「風」と呼ばれる露天風呂付き和室のType-Sは、飛騨高山の樹木から造られたソファやチェアが柔らかな印象を与えるリビングや、檜や御影石造りの露天風呂など、ゲストが心からリラックス出来るよう日本古来より愛されてきたナチュラルな素材をふんだんに用いています。

琉球畳も目に美しい和洋室スイート「花」(Type-B)のリビングルームは、ごろりと横になればすぐさま日頃の疲れから解放されそうなモダンで座り心地の優しいソファが。ウッドテラスの露天風呂は、箱根七湯に数えられ江戸時代は将軍家に献上されたとされる由緒正しき「木賀温泉」が引かれていますので、歴史ある名湯を思う存分堪能できそうですね。

「月」と命名された和モダンスイートのType-Aのウッドテラスには、温泉露天風呂のほかに足湯も設えてあります。パートナーが湯浴みする横で、あなたは足湯で温まりながらおしゃべりを楽しむ…なんて、この部屋ならではの素敵な時間が過ごせそうですね。

風呂から眺めるのは、宿の自慢でもある箱根の代表的な景観・大文字焼で知られる明星ヶ岳が目の前に迫る雄大な景観。武将や貴族たちも愛でたであろう景色を、独り占めできるのですから極上の贅沢な気分に浸れそうですね。

また、どの客室のベッドもヴィンテージ着物の帯からリメイクされた宿オリジナルのベッドスローがかけられており、寝室を雅やかに演出しているのだとか。寝心地にこだわった柔らかなライティングに包まれて、きっと優しく深い眠りに誘われることでしょう。

他にも、酒粕エキスを配合した「天翠」オリジナルのアメニティや、世界のセレブも注目する今治のタオル、竹あかりのランプシェードなど、Japan Beautyがそこかしこに。日本の伝統美を再構築してモダンに再現した逸品に触れ、洗練された日本らしい美意識を改めて感じられるのも、この宿ならではのおもてなしなのかもしれません。

伝統を受け継ぎながら、新しい価値観を体感できるのはこの宿ならでは。例えば、お部屋でいただく淹れたてのコーヒーもその1つ。
ゲストが数種類用意されたコーヒー豆から好みに合わせて選び、それを客室にある”手挽き”のミルで自らが丹念に挽き、そしてドリップする…。日常生活なら、少し煩わしいと感じる手間でさえ、ここでは心躍る大人の遊びのように感じられるから不思議です。
自分が淹れた香り高いコーヒーの味、そしてそれをゆったりといただく時間は何にも代えがたい思い出になることでしょう。

「食」では、旬の素材を生かしたライブ感を楽しみましょう。眺望も美食のアクセントになりそうなカウンターから次々と提供されるのは、冬ならば魚の美味さと鮮度抜群を最大限に引き出した鮨が味わえたり、春先になれば若葉が揚げたての天麩羅に早変わりするなど、料理人のおもてなしの真心が詰まっています。

料理が美しく盛り付けられる食器類も、九谷焼や有田焼などの伝統の技が光る”Japan Beauty”ですので、食事の合間に器にも少し目を向けてみるのも一興ですね。

真新しく快適な施設の中で味わう勇壮な景観美や清々しい空気、そして身も心もほぐす温泉といった豊かな自然が織りなす恵みと、日本人ならではの繊細な手仕事が生み出す逸品や細やかなおもてなしに包まれた時、あなたは「また、ここに帰ってきたい」…そう呟いていることでしょう。












