紀伊半島最南端の小さな港町にひっそりと佇む「あきば何求庵」。高台から山々の緑と、穏やかな海景を望む一軒宿です。館内には、お部屋もダイニングもお風呂も2つずつ。どんなプライベートステイが叶うのか、今回は編集部のmisakiが取材に伺ってきました。
目 次
扉の先に広がる喧騒から離れた別世界

最寄り駅の周参見駅からは歩いて5分。車の場合は大阪から約2時間、または南紀白浜空港から約30分の道のりです。

緩やかな坂道を上がったところに、「あきば何求庵」は位置しています。
玄関へのアプローチは黒壁に囲まれ、外から見えない造りで隠れ家感たっぷり。


縦格子の引き戸を開けると、中からふわっと優しい香りが漂います。黒・白・茶など、ナチュラルカラーが中心の温かみのある空間です。

宿の設計を手掛けたのは、建築家の大江一夫氏。元々旅館だった建物を活かして改装し、古さと新しさが絶妙に融合しています。
床はなぐり加工とプレナー仕上げの2種類の床材を交互に敷き、でこぼこの感触が気持ち良いです。


玄関を入って右手には、ラウンジを兼ねたライブラリーコーナー。さまざまな雑誌やグラスが並んでいて、自由にくつろぐことができます。

宿泊時にはこちらで、季節の手作り和菓子とお茶をいただきながらチェックインを。

客室は2階。早速ご紹介しましょう。
海を望む本和紙に包まれた特別室「繭」


階段を上がると、廊下には2つの扉。手前の特別室「繭」は扉を開けると格子の仕切りがあり、中が丸見えにならない配慮が嬉しいです。

「繭」という名前のイメージ通り、白をメインにした明るいお部屋。
本和紙に包まれたベッドルーム。シモンズ製のマットは床に埋め込まれ、まるでローベッドのよう。圧迫感なく、お部屋と馴染んでいます。

こちらのお部屋の特徴は、なんといっても景色!カウンターからもベッドからも、窓の外には海に浮かぶ稲積島と、のどかな街並みを望みます。

テラスももちろんオーシャンビュー。


ベッドルームと背中合わせの和室は、一見シンプルながらテレビが扉の中に。

洗面台も、窓を開ければ青々とした緑がすぐそばです。

和歌山の名産である紀州塗のお重には、アメニティが入っています。

お茶やコーヒーはご自由に。それぞれのドリンクに合わせたカップが用意されていますよ。
梁天井と白竹がモダンな特別室「弦」


もう一方の特別室「弦」は、左手が和室で右手がベッドルームです。

椅子に腰かけながら山を眺められる、月見障子。

壁には一面に白竹をあしらっています。

見上げれば、むき出しになった漆黒の梁が見事。随所に改装前の建物の一部が残っています。

寝室の床にはサイザルと呼ばれる麻が敷かれ、足裏の感触も心地良い。


洗面台にも白竹を使用し、一歩踏み込むごとに竹の音色が響きます。


作業をするのにぴったりなデスクやのんびりとくつろげるソファも備わり、滞在スタイルに合わせてくつろぐ場所を選べるのが嬉しいです。
2つの貸切風呂と個室ダイニング

お風呂は1階に2か所。時間制限はなく、完全貸切で利用することができます。

水墨画をイメージした「聖音呂」は、夜になると庭の木々がライトアップされて幻想的な雰囲気に。窓を開ければ気分は半露天風呂。紀州備長炭を入れたやわらかいお湯が、優しく包み込んでくれます。


対照的に、海をイメージした「妙音呂」は真っ白な空間。こちらはレモン風呂で、心身共にリフレッシュを。

1階のライブラリー向かいには、2つの個室ダイニング。夕朝食ともにプライベート気分でいただきましょう。


壁一面に黒い格子が並び、シックな印象の「鳳笙」。季節の花々が彩りを添えます。
天井は、屋形船をイメージしたもの。


「龍琴」は、2面採光で開放感抜群。日中はお庭の水盤に反射した光が部屋に差し込み、さらに明るく爽やかです。
ダイニングは仕切りを外すことで大人数での食事にも対応可能。一棟を貸し切るグループ旅行にもおすすめです。

外の「ぬばたまの庭」は、遮るものなく山や海、街並みを望む絶景スポット。天気のいい日はイタリア製のガーデンチェアに腰かけ、優雅なティータイムを。

1日2組限定の一軒宿「あきば何求庵」。センスの良い空間と豊かな自然に囲まれ、五感のすべてで癒されること間違いなし。静かにゆったりと過ごしたい、まさに大人のためのプライベート宿です。
あきば何求庵
和歌山県/すさみ












