FOLLOW一休コンシェルジュをフォロー

FOLLOW一休コンシェルジュをフォロー

【取材記】大阪・堺の暮らしと文化を今に伝える古民家宿
セレクション

【取材記】大阪・堺の暮らしと文化を今に伝える古民家宿

かつては「東洋のベニス」と呼ばれ、世界各地から多くの人・モノ・情報が集まる街として栄えた大阪府堺市。刃物やタオル、お線香や和菓子など、様々な伝統技術や文化が、この地から生み出されました。

そんな堺の魅力をもっとたくさんの人に知ってほしいという想いから地元で活躍するクリエイターが集結し、誕生したのが、「SAKAINOMA Residence熊」と「SAKAINOMA Residence錦」です。
「SAKAINOMA」とは、「堺の間」。堺暮らしを体験できる2棟の宿泊施設=「空間」と、リアルな堺を感じ、人・モノ・コトと出会えるカフェ=「時間」を中心とした、「堺の内と外の人・モノ・情報が交流する場」となることで、訪れた人に堺をより楽しんでもらうことを目指しています。

今回は私、編集部のmikaが、2つの宿を取材させていただきました!

堺の今と昔の暮らしを体験する築70年の古民家

SAKAINOMA Residence熊(大阪府/堺)

堺駅から徒歩で約10分。路面電車が走る大通り沿いに「SAKAINOMA Residence熊」は位置します。戦後すぐに建てられた、築70年の古民家をリノベーションし、造られています。

どちらの宿を利用する場合も、チェックインは「SAKAINOMA Residence熊」併設の「SAKAINOMA cafe」で。入り口には、近隣にあるおすすめのスポットやお店、伝統文化に触れられるイベントを紹介した黒板が置かれています。

和室に洋のインテリアが光る母屋棟

チェックインを済ませたら、ドライフラワーや工芸作品が飾られた通り庭を抜けて客室へ。

中庭に面し、縁側のある「母屋棟」。6畳の和室に布団を敷いて眠るスタイルです。大きな窓と雪見障子から、たっぷりと光が差し込みます。

シンプルな和室だからこそ、インテリアにはあえて洋のアイテムを。例えば照明器具はイタリアンガラスのアンティーク。やわらかい曲線と迷彩柄のローテーブルも、不思議と和室の雰囲気に馴染んでいます。

不定期で、カフェで開催しているイベントに絡めたアート作品やインテリアを室内に置いていることもあり、訪れる楽しみのひとつになりますね。私が訪れたときには、お洒落なファブリックをまとったクッションがありました。

懐かしさと落ち着きを感じる離れ棟

「離れ棟」は、さらに奥へ。

もとあった建具をそのまま利用している点は「母屋棟」と変わりませんが、土壁の仕上げやむき出しの梁が、一層懐かしさを感じさせます。決して広くはありませんが、2名でゆっくりと過ごすのにちょうどいい、こぢんまりとした空間です。

このときは、冬支度に向けてこたつの準備が進められていました。

重厚感のあるカリモクのビンテージチェアは、築70年の古民家の雰囲気にぴったり。

床の間には、季節の花やアート作品が飾られています。

どちらの客室も限られたスペースを有効に活用できるように、水回りはコンパクトに。バスタブは無くシャワーブースのみですが、シャワー・洗面台・トイレは独立しており、最新の設備が備わります。

シンプルな空間を愉しむデザイナーズ町家

SAKAINOMA Residence錦(大阪府/大阪府堺市)

「SAKAINOMA Residence錦」があるのは、「SAKAINOMA Residence熊」から路面電車で4駅先の綾ノ町電停を降りて約2分のところ。大通りに面していながらも、奥まった場所に建てられていることで、街の喧騒を感じさせず、静けさに包まれています。

現代の住宅らしいコンクリート造りの建物ながらも、奥に長い間取りは町家ならでは。現代の視点で和の要素をとらえ直した“デザイナーズ町家”です。

掘りごたつとテレビのある居間には、可愛らしいデザインの椅子がアクセントに。

その先に繋がる広々とした畳敷きの寝室は、最大4名まで宿泊可能です。

洗い場付きの広々とした浴室や洗濯機も完備しているので、長期滞在にも便利ですね。

居間側から外を見ると、額縁に納まった絵画を眺めているかのよう。時折、路面電車の通る音が遠くに聞こえると、郷愁に誘われるような不思議な気持ちになりました。

Made in Osakaにこだわったアメニティ

客室のアメニティは「熊」「錦」共通で、Made in Osakaにこだわったものばかり。実際に使ってみて気に入ったものは、お土産として購入することも可能です。
日本のタオル産業発祥の地として知られる大阪・泉州地域にある「SHINTO TOWEL/神藤タオル」のタオルは、柔らかい肌触りと優れた吸水性が特徴です。

歯ブラシは、大阪在住のデザイナー・小池和也氏によるもの。普段は使い捨てされてしまう宿のアメニティも、デザインやカラーバリエーションにこだわることで立派なお土産に。

堺で生まれた「hirali」という手ぬぐいブランドは、全国で唯一の両面染色技術により、表と裏で異なるカラーに染められています。昔ながらの柄をポップな色合いで楽しめるので、国内はもちろん、海外のお客様にも好評なのだそう。
「まだあまり世に知られていないけれど、品質が良く、誇れるものが堺にはたくさんあるんです」と、案内いただいたスタッフのMさんが教えてくださいました。

堺をもっと知るための拠点となるカフェ

朝食はチェックインを行った「SAKAINOMA café」にて。メインはベーグルサンド。だしまき卵のベーグルサンドか、焼き野菜チーズのベーグルサンド、好みのメニューを選びましょう。

通常のカフェとしても営業しており、宿泊をしなくても、オリジナルブレンドのコーヒーや地元産のお茶、軽食やスイーツをいただけます。

今回私は、オリジナルブレンドのコーヒーと、地元銘菓である八百源さんの「にっき餅」のセットをいただきました。スタッフのMさんおすすめの「にっき餅」は、驚くほどに柔らかいお餅と、口溶けの良い、さっぱりとした甘さのこし餡が絶妙のバランス!和菓子がコーヒーに合うということにも驚きでした!

カフェの本棚には、雑誌やアートブックに紛れて、堺のお店などを紹介する本も。外から訪れる人はもちろん、堺に住む人にも地元の魅力を体験してもらえるようにという工夫を感じられました。

今後は、カフェや客室を活用したワークショップなども企画していきたいとのこと。「堺の内と外の人・モノ・情報が交流する場」として、「SAKAINOMA」はこれからも進化を続け、多くの人々が集まる場となることでしょう。

ソファに座り、ベッドで眠る生活が浸透してきている現代生活において、畳に座布団を敷いて座ったり布団で眠ったり、「座る」「眠る」という日常の行為に、少しの非日常を体験できることが、古民家宿に泊まる魅力なのだと思います。
日常と非日常が交わる古民家宿と、旅の拠点となるカフェで、今昔が共存する堺の街を存分に楽しみましょう。

SAKAINOMA Residence 熊

SAKAINOMA Residence 熊

大阪府/堺市

SAKAINOMA Residence 錦

SAKAINOMA Residence 錦

大阪府/堺市

この記事が気に入ったらシェア!

あわせて読みたい

「近畿の厳選宿」の人気記事