東京から約2時間。好アクセスな熱海・網代の地に、2018年10月、全7室のみの大人の宿「熱海 さんが」が開業しました。
今回はオープン直後のお宿を隅々まで体験取材!上質なおこもり旅を叶える客室をご紹介します。
まるで美術館のような調度品の数々
“たくさん・クライマックス”の意味を持つ「山」と満ち足りた様を意味する「龢(和の異体字)」を掛け合わせ、“究極の充実”を意図するオリジナル名称「山龢(さんが)」。
急勾配な道を登り切った高台に、ひっそりと佇みます。
内装は伝統的な和の設えを随所に散りばめながら、モダンにまとまった現代風和室。
白い暖簾をくぐると、ジョージナカシマ氏がデザインした一枚木の椅子が存在感を放ちます。
壁に飾られるのは世界各国で高い評価を受ける篠田桃紅氏の絵画“山神”。
玄関には北大路魯山人の陶芸が飾られます。
錚々たる美術品を眺めながら、さっそくお部屋に向かいましょう。
“Made in Japan”にこだわった絶景の客室
貴賓館と本館に分かれる客室は7室のみ。全てに相模湾と初島望むテラスと露天風呂が備わり、その絶景に圧倒させられます。
中でも貴賓館は1フロアに1室のみ、客室専用のお食事処が備わる贅沢な造り。
今回は貴賓館の2室をご紹介します。
貴賓館3階に位置する特別室「蒼」は、とことん“日本”にこだわったお部屋。至る所に和の意匠が見られます。
ひと際目を引く丸窓の外には、伊東温泉の街並みが広がります。まるで絵画のような景色に、思わず見入ってしまうことでしょう。
長期滞在の方も快適に過ごせるようにシンクが備わり、珈琲マシーンやポットなどの電化製品も充実。
冷蔵庫はもちろんフリーです。
熱海の地ビールや伊豆の地酒、ワインなど、この土地ならではの飲み物が並びます。
江戸切子のグラスやノリタケのカップなど、日本製にこだわった食器でいただきましょう。
リビングスペースの奥にある和室スペースは、井草の香りが心落ち着く空間。
明治時代から昭和時代に活躍した山村耕花の掛け軸が、さりげなく飾られます。
館内着は上下セパレートのパジャマと遠州綿紬の浴衣。
お部屋でのんびり過ごした後は、テラスに備わる露天風呂へ。頭上に松をイメージした透かし欄間が備わる洗面所は、広々として使い勝手も抜群。
充実したアメニティーの中でも、髪を簡単に結うことができるワニクリップが用意されているのは、女性にとって嬉しいポイントです。
アメニティーは、すべてミキモトで統一。さらに使ったボトルを持ち帰れるよう袋が用意されているのも嬉しいところ。
タオルやバスローブは、カシミヤのように滑らかな肌触りと絹のような光沢が特徴で、希少価値が高いといわれる“海島綿”を用いたものです。
檜の香りがするシャワーブースは、木曽桧を使用した風呂椅子と桶が和の雰囲気を際立たせます。
こだわりの温泉を、大海原を眺めながら
檜の湯船に注がれるのは、熱海温泉の中で最も成分が濃いと言われている“熱海上多賀4号泉”の湯。
柔らかくとろみのある湯が、肌をなめらかに整えてくれます。
訪れた日はちょうどよく晴れた満月の日。綺麗なムーンロードに出会うことができました。
寝室は太陽の陽が入り込まない構造になっており、1830年天保元年創業京都の老舗イワタ社のフカフカの布団が深い眠りを促進してくれます。
貴賓館最上階に位置する「山」は、お宿の中で最も広いお部屋。
こちらのお部屋にもシンクが備わるので、連泊でも快適です。希望がある場合は、客室のダイニングテーブルで食事をすることも可能。
壁には世界で活躍する日本画家、千住博氏の代表作“ウォーターフォール”の絵画が飾られます。名画を独り占めできるなんて、なんとも贅沢ですね。
大きく開けた窓を望むように配されているイワタ社の“チンパンジーベッド”。ホテルや旅館で導入したのは、このお宿が初めてです。まるでゆりかごのような眠りに、いつまでも無心で景色を眺めていられますよ。
小上りになったベッドスペースは、リビングスペースとは一線を画した空間。
枕元には日本の職人が1本1本研磨し、洗練された音色を奏でるこだわりのオルゴールが備わります。
心地よい音色が、質の良い眠りへと誘ってくれます。
外でも暖かくいられるように、カシウエアのブランケットの用意もあるので、テラスで景色を眺めるのもおすすめですよ。
目覚めると、太陽の光でキラキラと輝く雄大な相模湾が優しく迎えてくれます。
夜とはまた違った光景の中で、爽やかな空気に包まれながら湯浴みをすれば、心の底から癒されるひとときになることでしょう。
一度チェックインをすれば、とことんプライベートな空間で上質な滞在が叶う「熱海 さんが」。熱海の名湯と絶景にとことん満たされる、至高のおこもり体験をしませんか。


熱海 さんが
静岡県/熱海市
更新日時2020.05.19 13:51