創業から数十年・数百年以上の歴史を持つ老舗旅館。長い歴史と共に多くの客人をもてなし、魅了しているからこそ“名宿”として今もなお愛され続けているのでしょう。
今回は、かの「万葉集」にも詠まれ、古くから人々を癒してきた由緒ある温泉地・湯河原エリアで、一度は泊まりたい老舗温泉旅館をご紹介します。
目 次
1.数多くの文人、墨客の定宿として愛された老舗旅館の趣を楽しむ
島崎藤村ゆかりの宿 伊藤屋(神奈川県/湯河原)

湯河原温泉中央に位置する「島崎藤村ゆかりの宿 伊藤屋」は、明治21年創業の歴史ある老舗温泉旅館。宿名の通り、小説家・島崎藤村のゆかりの宿として知られ、名作「夜明け前」の原案が練られた場所でもあります。伝統と新しさが調和する純和風の客室は、全13室。一部のお部屋は登録有形文化財にも登録され、歴史を感じさせる木造建築の良さを実感することでしょう。


食事は、山海の幸に恵まれた湯河原ならではの旬素材を厳選した、魚介類メインの料理を月替わりで提供しています。また、大浴場には天然岩がふんだんに使用された野性味たっぷりの温泉内風呂を完備。空いていれば何度でも無料で入れる庭園風の貸切専用露天風呂では、温泉と共に四季の風情も楽しめますよ。島崎藤村の他にも数多くの文人達が執筆活動の場として滞在したという宿は、世代を超えて愛され続ける老舗のこだわりが満載です。
島崎藤村ゆかりの宿 伊藤屋
神奈川県/湯河原
2.明治15年創業の老舗温泉宿で、湯河原の名湯に癒されるひととき
藤田屋(神奈川県/湯河原)

湯河原駅から車で7分程の場所に佇む「藤田屋」は、明治15年に創業。古くは万葉集にも詠われた名湯・湯河原温泉の中心地で、140年以上の歴史を重ねてきた老舗温泉宿です。内装の意匠や家具など、随所に古き良き時代の面影を残しており、本館と新館を合わせて客室は全16室。本館は登録有形文化財に登録されています。


万病に効くと伝えられた湯河原温泉は名湯の呼び声も高く、徳川時代には将軍家へも献上されたのだそう。宿ではそんな豊かな効能と湯量を誇る湯を源泉掛け流しで、客室の露天・半露天風呂でも満喫することができます。「新館客室 羽衣 (和室12.5帖+踏み込み 半露天風呂付)」は12畳半の広々とした主室に、意匠を凝らした半露天風呂を完備。坪庭が風情を添えてくれ、寛ぎと癒しのひとときを過ごせるでしょう。
藤田屋
神奈川県/湯河原
3.老舗旅館の伝統を継承する宿で、自慢の料理や湯河原温泉を堪能
若松 箱根湯河原(神奈川県/湯河原温泉)

大正11年に函館の湯の川温泉で創業した「割烹旅館 若松」は、約100年に渡って愛され続けてきた老舗旅館。その姉妹館として湯河原の地に誕生したのが「若松 箱根湯河原」です。「若松」自慢の料理や、歴史と伝統あるおもてなしの心を受け継ぐ宿では、自然豊かな絶景を望む湯河原の山懐に抱かれながら、心休まる静かな滞在が叶います。


日本を代表する画人の名を冠した全14室の客室は、風情漂う数寄屋造り。ゆっくりと食事を楽しめるよう、基本はお部屋食となっているのが嬉しいところです。素材の宝庫・湯河原の自然の恵みに、料理長がひと手間加えた四季彩豊かな懐石料理をプライベート空間でじっくりと召し上がれ。敷地内には、52℃の自家源泉が尽きることなく湧き出ており、お肌にやさしく「薬師の湯」と呼ばれる、湯河原の温泉を満喫できます。
若松 箱根湯河原
神奈川県/湯河原温泉
4.湯河原の景色と共に足湯を楽しめる、創業300余年の歴史ある湯宿
湯河原温泉 源泉 上野屋(神奈川県/湯河原・真鶴)

江戸時代から続く創業300余年の老舗旅館「湯河原温泉 源泉 上野屋」。かつては「水戸黄門」の呼び名でも有名な徳川光圀公が湯治に訪れたとも伝えられる、歴史ある湯宿です。客室は全15室。大正から昭和初期に建てられた全館木造建築の建物は、木の温もりを感じる懐かしい風情が漂います。平成22年には本館・別館・玄関棟の3棟がいずれも国の登録有形文化財に登録されました。


敷地内から湧出する自家源泉を持つ宿の最上階には、眺望抜群の天空足湯「仄幸の湯」を完備。趣のある総檜造りの浴室で、湯河原の山々を眺めながら心地よい足湯浴が楽しめるでしょう。湯浴みの後にホッと一息つくのにぴったりのレトロな湯上り処もあるので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう。他にも、朝夕入替制の「六瓢の湯(むびょうのゆ)」には、縁起物のひょうたんを配した檜風呂と御影石風呂の2つの浴槽が用意され、源泉掛け流しの湯を心ゆくまで堪能できます。
湯河原温泉 源泉 上野屋
神奈川県/湯河原・真鶴
創業当初から変わらないおもてなしや設えが残る老舗の温泉旅館。小説や歴史好きの方はもちろん、古き良き日本旅館の趣を楽しみたい方にもおすすめです。












