京都での宿泊先として最近人気が高まっているのが、伝統的な木造家屋「町家」。古き良き雰囲気を感じられる佇まいはそのままに、水回りや内装をリノベーションしているので、京都の風情や歴史を感じつつ快適な滞在ができるのが魅力です。そんな京都の暮らしを体験するような滞在ができる町家スタイルの宿の中でも、個性が光る4つの施設をご紹介いたします。
目 次
飲むだけでないお茶の魅力を全身で堪能する
Nazuna 京都 二条城(京都府/二条・烏丸御池)

地下鉄東西線二条城前駅から徒歩約5分。二条城に面した堀川通りから東に入った油小路通り沿い、京都の喧噪から少し離れた場所に構える「Nazuna 京都 二条城」。「日本らしさ、京都らしさを感じる和の伝統文化体験」をコンセプトとし、「茶の宿」という名前の通り“お茶”に特にこだわった町家旅館です。

宿泊客への抹茶のおもてなし、24時間いつでも客室に届けてくれる淹れたてのお茶サービス、初めての方でも気軽に参加できる茶道体験など、様々な形でお茶に触れることができるのは、日本人はもちろん海外のお客様にも魅力的。また、館内には茶壷や茶箪笥など随所に“お茶”にまつわる小物が配され、日本のわびさびを感じられます。

全5室の客室にはお茶の名前が付いており、客室に入ったときに優しく香る茶香炉が置かれています。京都ならではの坪庭を望む露天風呂で宿オリジナルの茶葉を湯船に浮かべれば、お湯までお茶の香りに。お茶に含まれるビタミンやミネラルには美白・美肌効果もあるので、女性のお客様には特におすすめです。

この宿では夕食の提供はなく、食事をいただく場合は朝食のみ。京都流の合理主義が生んだ「片泊まり」のスタイルです。それだけに、こだわりの朝食は食べる価値ありの逸品揃い。お重に詰められた京都のおばんざいと、テーブルに組み込まれた囲炉裏の炭火で焼いた肉や野菜は、炊き立てのごはんが進むこと間違いありません。
2017年3月開業、町家の概念を覆すラグジュアリー体験
上七軒 億(京都府/上七軒)

室町時代、北野天満宮再建の際に残った資材を使って7軒の茶屋を建てたことに由来する上七軒に、2017年3月にオープンした「上七軒 億」。北野天満宮や金閣寺も徒歩圏内のロケーション。伝統的な町家のスタイルと、現代的なスタイルを兼ね備えているところがこの宿の魅力です。

町家ならではの間口の狭い厳かな入り口をくぐると、広々としたラグジュアリーな空間が広がります。全6室の客室は、京都らしい和のデザインや色使いで統一され、古都の風情を現代的に演出します。町家ではめずらしい24時間のコンシェルジュサービスがあるのもこの宿ならでは。京のおもてなしで特別な時間を過ごすことができます。

露天風呂付の客室では、ルームサービスのドリンクをいただきながらお湯に浸かるのも良いですね。京都らしさを感じる坪庭を眺めながらの入浴は、至福のひとときです。

館内のカウンタースペースは、昼間の時間帯は30食限定で西陣絹そばを提供しており、夜の時間帯はお酒を楽しむBARとして利用することも。雅な空間で、大人の寛ぎの時間を過ごしましょう。館内に食事処を備えていないので、夕食・朝食を利用する場合はコンシェルジュに相談を。レストランの紹介はもちろん、料亭のお食事をお部屋でいただくこともでき、まさに至れり尽くせりです。
暮らすように泊まる、京都の我が家のような宿
グレイス ヴィラ 二条城(京都府/京都市内中心)

地元情報誌「Leaf」がプロデュース、「京都・洛中に別邸を」「京都人の普段使い」をコンセプトに、まさに“暮らすように泊まる”にふさわしい町家スタイルの宿が「グレイス ヴィラ 二条城」です。京都の主要な通り御池通りを入った姉小路に立つ宿は街並みに溶け込み、まるで京都の自宅に帰ってきたように私たちを迎えてくれます。

全7室の客室は和のデザインを基調に、家具や調度品、照明まで京都スタイルにこだわっています。ヘッドボードやクッションなどの布小物は、京都西陣織の老舗「細尾」の美しいファブリックで統一。

さらに、1室だけのプレミアムルームは、京都の寝具メーカー「IWATA」の寝具を使用した特別なしつらえです。京都ならではのものに包まれ、ぐっすりと眠ることができそうですね。

京都のお酒を取り揃えた1階のバーでは、飲み比べをすることも。この宿ならではの情報力を活用して、2件目は地元の方しか知らない名店で京都の美酒・美食を堪能しましょう。京都人になった気分で楽しむ旅は、前に訪れた時とは違った京都の魅力が見えるかもしれません。
女将の優しいこだわりを感じる和モダンの町家旅館
京小宿 室町 ゆとね(京都府/京都市下京区)

JR京都駅から車で約10分。7月には祇園祭のメインストリートとして数多くの山鉾が立ち並ぶ室町通りの路地裏に、ゆったりとした古都の雰囲気を満喫できる町家スタイルの宿「京小宿 室町 ゆとね」があります。「ゆっくり泊まって眠る」のコンセプトをもとに、女将のこだわりと京のおもてなしを感じることができるのがこの宿の魅力。

ひっそりと構える玄関をくぐって館内に入り、是非立ち寄りたいのが坪庭を望むラウンジです。ゆったりと寛げるソファに腰をかけてお茶やコーヒーを飲んだり、貸し出し用のガイドブックを読んで過ごしたりすることができます。小腹が空いたら、クッキーなどのお菓子がいただけるのも嬉しい心遣いですね。

客室は柱や梁を活かし京町家の風情を残しつつも、壁紙やカーペット、照明器具、室内に配されている小物は和モダンに統一され、温もりを感じる落ち着いた空間です。寝心地にこだわったベッドの上には、肌触りにこだわったタオルとバスローブが“お仕度”と書かれた籠に入って可愛らしく用意されています。

全室に備えられている檜風呂は、ゆっくりと旅の疲れを癒してもらえるようにという女将のこだわり。浴槽だけでなく、浴室の壁の上半分と天井も檜造りです。お湯を入れると檜の香りが部屋にまで広がり、癒しの効果は抜群。檜の浴槽は保温性も高いので、体の芯から温まり、きっとよく眠れることでしょう。
京都らしい風情の中に現代風のアレンジやおもてなしを感じられる個性豊かな町家スタイルの宿。ホテルや旅館の滞在もいいけれど、せっかくなら京都ならではの町家に泊まって、ただ街を歩くだけでは知りえない京都の魅力を存分に堪能してみませんか?












