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【取材】美しい庭園と文人の息吹を伝える京の名旅館で、大正ロマンにときめく
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【取材】美しい庭園と文人の息吹を伝える京の名旅館で、大正ロマンにときめく 京・富小路 料理旅館天ぷら吉川(京都府/京都・中京区)

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京都御所にも近い烏丸御池・京都市役所の周辺には、指折りの名旅館が点在しています。洛中の風情漂う富小路通をそぞろ歩くと、厳かな数寄屋造りの一軒家が目に留まります。「京・富小路 料理旅館天ぷら吉川」は、全8室の料理旅館。今回は大正初期に建てられた数寄屋造りの旅館の取材を通し、古都の粋をご紹介いたします。

1952年、片泊りの宿として創業した「天ぷら吉川」。もともとは現在の立命館大学の創立にも関わりのある漢詩人・江馬天江の住居であったそうです。元個人の邸宅ということもあり、8室ある部屋のしつらえはすべて異なります。
初代の女将が始めた料理旅館を守っていらっしゃる孫娘の若女将に、お部屋をご案内いただきました。

洛中でも名高い庭園は一見の価値あり

杉玉が吊るされている玄関から宿に入り、まずは広間へ。

燦燦とした陽光に映える庭園に目を見張ります。
敷地の3分の1を占める本庭「退享園」は、江戸時代に数多くの庭園を残した小堀遠州作のものと伝えられています。小堀遠州は徳川家康に仕えた大名で、千利休に師事した茶人としても知られる庭園デザイナーであったそう。高台寺など、名刹の作庭師として名を馳せた人物です。
この邸宅が漢詩人・江馬天江の住まいであったこともあり、かつては「江馬の森」とも呼ばれるほどの大庭園だったそうです。

街中とは思えぬ程の静寂の中にあるプライベート感たっぷりの庭園は、まさに癒しを与える「秘密の庭」。
柔らかな日差しの中で、貴重な時間を堪能させていただきました。

本庭側を眼下に収める、広々とした2階の客室「丹頂」

「京・富小路 料理旅館天ぷら吉川」のお部屋からは、本庭や坪庭を眺めることができます。

2階に位置する本庭側のお部屋「丹頂」。

こちらでは、客間から本庭を眺めることができます。階が上がることで鳥瞰図の如く視点が変わり、お庭の見え方も違ってきます。
二間続きのお部屋は広々としており、大きな窓から差し込む光によって開放的な印象。

こぢんまりとした檜風呂の浴室を備えています。

バスアメニティーは「MARKS&WEB(マークスアンドウェブ)」のもの。

浴衣は家紋を基調とした文様となっています。こちらの紋(結び雁)は暖簾や欄間など様々な箇所で使用されているので、気にしながら過ごしてみるのもおすすめです。

女性の丹前は椿柄でした。思わず「可愛い」、と口に出してしまったほど。

坪庭側を愛で、町家気分を味わえる2階の客室「鴛鴦」

坪庭側のお部屋「鴛鴦」からは、京町家ならではの内蔵の白壁が特徴的な坪庭や、瓦屋根を眺めることができます。

先ほどのお部屋とはまた趣が異なり、昔ながらの町家気分を味わうのにぴったりの空間です。数寄屋造りの建物の風情を存分に味わう滞在になりそうですね。
お布団は「エアウィーヴ」を使用、こちらにも檜風呂の浴室が設えられています。

茶室を伴う、贅沢な造りの1階の客室「雲雀」

つづいて、1階にある坪庭側のお部屋「雲雀」を見学させていただきました。

こちらは3間のお部屋があるのが特徴です。本間は広々としていて、広縁があります。

控えの間。本間へは控えの間を通って入ります。ここだけでも一つの客室として使えそう。

そして独特な雰囲気を残す、四畳半のお部屋。茶室として使われているため、趣深い造りとなっています。

こちらの檜風呂の浴室は、シャワーブースが2つ備わっていて、ご家族での利用にも便利そうでした。
すべての客室にいえますが、大正から存在する建物ながら、お風呂も客室も丁寧に清掃され、凛とした空気が漂っています。清潔感が心地よく、良い気が流れている感じがしました。

料理旅館ならではの、心のこもった味のおもてなし

「京・富小路 料理旅館天ぷら吉川」の自慢は、絶品の天ぷらを会席仕立てでお部屋でもいただけること。こちらを楽しみに訪れる方も多いほどです。

白大豆油で揚げる季節の食材は口当たりが軽いと評判で、鍛えられた技が織りなす味にリピーターも絶えないそう。
天ぷらは数回に分けて持ってきていただけるので、揚げたての食感と温かさをお部屋でも味わえるのは贅沢ですね。

また、庭園や坪庭に面した掘りごたつのお座敷では、自慢の天ぷらを含む四季折々の会席料理を楽しむこともできます。
人数や場面に応じて、テーブル席も用意していただけます。

日本ならではのもてなしに触れる旅館

旅館を訪れる際にいつも注目させていただいているのが「ほっと一息つける空間」。今回は立派な庭園を眺めるお部屋からの景色がとても素敵で、街中であることを忘れてしまうほどでした。

また、入り口にある囲炉裏のスペースがゆったりとした安心感を与えてくれて、お茶をいただきながらくつろぐことができました。

この宿全体を包んでいる柔らかな空気は、ゆったりと長い年月を重ねて築き上げられた“旅館業への想い”が溶け込んでいるようでした。

玄関に掲げられている書。「一人のお客様に何度も来ていただけるように、ご満足をしていただく」という意味だそうです。
仲居さんやスタッフの方ともお話ししましたが、「丁寧なもてなしの心」を随所に感じる細やかな配慮は、とても温かみがありました。初めて由緒正しい京都の旅館に泊まるという方にこそ、ぜひ訪れていただきたい、優しい気持ちになれるお宿でした。

京・富小路 料理旅館天ぷら吉川

京・富小路 料理旅館天ぷら吉川

京都府/京都・中京区

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更新日時2020.03.25 14:58

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