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【取材】伊豆・修善寺、匠の技が魅了する数寄屋建築の名旅館
クローズアップ

【取材】伊豆・修善寺、匠の技が魅了する数寄屋建築の名旅館 柳生の庄(静岡県/伊豆・修善寺温泉)

伊豆・修善寺。里山の情緒を残し、温泉街の喧騒も届かない地にひっそりと佇む宿「柳生の庄」は、創業40周年を機に玄関、お風呂、お部屋を本数寄に改修しました。日本建築の美と職人たちのこだわりが詰まった、唯一無二の空間のお宿。今回、私yoshida.fが実際に「柳生の庄」に取材させていただいた模様をご紹介します。大工、左官職人や庭師など、匠たちのこだわりに感動です。

匠たちが作り上げた本格数寄屋建築

伊豆最古と言われる修善寺の温泉街から、少し離れたところに佇む「柳生の庄」。修善寺は雪が積もることはほとんどなく、比較的穏やかな気候なのだそう。お伺いしたのは1月中旬。冬の透き通った空気の中、竹林の小道を抜けると、本格数寄屋のお宿が見えてきます。

大工、左官職人の匠たちが数多く参加して作り上げた建築物として、全国から職人さんたちも勉強に訪れているそう。

ポーチから玄関は、屋根瓦とともに特注で焼いた敷瓦が敷かれています。
設えは時期によって変わり、取材時は1月でしたのでお正月の装いでした。
一歩館内に入ると、凛とした空気に包まれ、背筋が伸びるのを感じます。

温かい照明で灯されたロビー。背筋が伸びながらも、どこか懐かしさを感じる雰囲気にホッとする寛ぎを感じます。

土壁には、ポツポツとオレンジ色の斑点が見えます。これは“ホタル壁”と言い、土壁の中に鉄を仕込ませることによって、金属の腐食反応でできる“錆”が浮き出て、ホタルのように見せています。「経年による味わい」です。照明の優しい光を浴びたホタルが舞っているように、魅了してくれます。

設えがすべて異なる数寄屋造りの客室

お宿3階にある「半露天風呂付 本数寄の部屋」の「初雁の間」「上弦の間」は、窓の形にも職人の技が光ります。「上弦の間」は、京都・銀閣寺の2階の窓のように、花頭窓になっています。「初雁の間」は櫛形窓。ただ壁に開けたというものではなく、ともに黒磨き面仕上げにしているというこだわり。障子を開ければ清々しい竹林が望め、風に揺れる笹の音が心を穏やかにしてくれます。

2階「本館 和室10帖+さやの間」は「楓の間」「桂の間」とあり、小書院を備えた落ち着く設え。室内の土壁も廊下の土壁もクロスや吹き付けは一切なく、鏝(こて)のみ。専用の鏝まで作り、こだわりぶりだったそうです。

「本館・和室20帖+次の間+さやの間+露天風呂付」。119平米という広さのお部屋です。

窓からは秋には紅葉、春には枝垂れ桜の絶景が楽しめるそう。毎年その景色を見るためにお泊まりになる方もいるそうです。

お部屋に付くのは「柳緑庵」という名の露天風呂。浴槽は風情ある東屋の中に設えられ、砂や土を振り固めて掻き落とし・研ぎ出し仕上げ。茶事の炉を本歌取り(情緒も含めて模した)した左官職人のこだわりの技。深みのある色合いと表面の光沢が美しく、湯浴みの心地よさは想像以上なのでしょう。

大風呂、バーなどにもこだわりが

大風呂は2種類あり、「武蔵の湯」の露天風呂・内風呂と「つうの湯」の露天風呂・内風呂。「柳生の庄」という宿名も剣道が由来するように、大風呂の名前も剣豪の名前とその奥様の名前から付けられているそうです。天井が高くとても開放感ある内風呂。内風呂の浴槽も掻き落としと研ぎ出しが施されています。よく見ると、この壁も上と下で配色が異なり、廊下と同様に洗い出しと研ぎ出しが。

竹林に囲まれた岩風呂の露天風呂「武蔵の湯」。1200年以上も昔、弘法大師が湧出させたという伝説をもつ修善寺温泉が堪能できます。“美肌の湯”とも呼ばれるメタケイ酸を多く含む弱アルカリ性の湯。東屋でひと休みしながら、自分のタイミングで湯浴みを満喫しましょう。

大風呂の湯上がり処の床は“なぐり仕上げ”というこちらにもこだわり。

お宿の4階には軽くお酒をいただける「サロン・ド・柳生」が。

この場所のみヨーロピアンスタイル。豪奢な設えが非日常感を膨らませます。夜だけの営業で、この雰囲気の中ウイスキーやカクテルをいただくのも良いですね。壁には日本画家堀文子氏の作品が飾られています。

喫煙は4階に。修善寺の街を見下ろしながら一服という贅沢。愛煙家にはうれしいスペースです。

職人のこだわりが見えるお宿のお庭

廊下やお部屋から見えるお庭のこだわりにも、ぜひ注目してみてはいかがでしょう。例えば、冬の時期だけ庭に施す敷き松葉。夜になれば行灯が灯り、より風情を感じさせてくれるでしょう。

大風呂から離れへと向かう道は、CMなどにも使用される知る人ぞ知る有名スポット。小雨の日など天気が悪い日でもここを歩くのは情緒があります。

いかがでしたでしょうか。職人のこだわりが詰まったお宿「柳生の庄」。ロビーの窓から下を覗くと、お庭と建物の間が桟瓦で根止めされていました。この目立たないところにも風情を感じさせる細かいこだわり。もっとお宿には職人たちのこだわりが隠れています。ぜひ実際に宿泊されて、京懐石を礎とするお料理に舌鼓を打ちながら、探してみてはいかがでしょう。

柳生の庄

柳生の庄

静岡県/伊豆・修善寺温泉

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更新日時2020.02.14 15:57

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