“あまの原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも”
百人一首でも歌われる“春日”とは、奈良・春日大社のこと。その近郊に広がる春日山原始林は春日大社の神域であり、万葉集にもその名が残されています。
そんな春日山原始林の中に、1日5組限定の料理旅館が隠れていることをご存知でしょうか。日本の文化に深く根付いている歴史と自然、そして繊細な美食を堪能することができる宿こそ「奈良・春日奥山 月日亭」です。
目 次
130年余の歴史を持つ老舗旅館が佇むのは、静かな原生林の中

JR奈良駅から車で約15分、奈良公園を抜けて山道を進んだ先に「奈良・春日奥山 月日亭」は静かに佇んでいます。宿の周囲に広がる春日山原始林は、841年に狩猟と伐採が禁止となるなど、原生的な状態を保つ林として、現在は国の特別天然記念物にも指定されています。

要人をもてなす迎賓館として明治36年(1903年)に造られた「奈良・春日奥山 月日亭」。その建物自体に重厚な雰囲気が漂っており、足を踏み入れる前から、非日常のひとときへの高揚感が高まります。

チェックイン後に干菓子と抹茶で一息ついたら、深紅のカーペットが敷かれた廊下を進んで離れの客室へ向かいます。窓がなく風の通る開放的な廊下は、四季の美しさを肌で感じることができそう。

また、館内には宿のモチーフなどをかたどった細工が施されています。ふらっと館内散策をしてみれば、さりげなく散りばめられた遊び心が見つかることでしょう。
和の雰囲気に包まれ自然の音と景色を感じる、5室のお部屋

5室の客室には、自然の景色や音を愉しんでほしい、という宿の思いから、テレビは設置されていません。大きな窓の外に広がる春日山原始林の景色や鳥のさえずり、川のせせらぎなど、自然のBGMと風景が五感に訴えかけてくるような、豊かな時間が流れています。

「離れ『萩』 和室10畳」は、宿の中でも最も奥まった場所に位置し、満月のような小窓が情緒を感じます。


「別棟『桜』和洋室 2023年4月1日 リニューアルオープン」は、宿で最も広く、また唯一ベッドを備えた90平米の和洋室。浴槽に用いられているのは、美しい色味と強い耐水性で、古くから船や橋にも利用されてきた高野槙。イソップのシャンプーが用意されているのも嬉しいポイントです。
こだわりと遊び心が散りばめられた、2つの貸切家族風呂

また、「Refa」のシャワーヘッドが付いている2種類の貸切家族風呂(要予約)にも、ぜひ利用してみてほしいこだわりが詰まっています。

1つ目の大浴場「奥山」は、脱衣所から浴室まで、天然の木を使用。脱衣所の床は松、天井と壁には桧葉を無塗装のままあしらうことで明るく清潔感のある空間となっています。一方浴室では、天井・壁・床の桧葉が漆で塗られており、落ち着いた雰囲気でリラックスできそう。

「若草」は対照的に、その名の通り若草をモチーフにしたタイルが壁一面に広がり、生き生きとした雰囲気。床には漆塗りと特殊ななぐり加工が施された檜が使用されています。ほっと懐かしい印象に、自然と身体が休まります。
いずれも奈良の景色を表現したかわいらしいステンドグラスがあしらわれ、浴室の中に柔らかい光を取り込みます。
四季の恵みを堪能!自慢の懐石料理が旅の思い出を彩る

「奈良・春日奥山 月日亭」では、料理旅館の冠の通り、食事へのこだわりもひとしお。旬の食材をふんだんに使用し、季節のあしらいにこだわった月替わりの懐石料理は、多くの旅人たちを魅了してきました。

結婚式や顔合わせでの利用も人気があり、伊勢海老の姿造りをいただく祝い膳のプランなども豊富。利用シーンに応じた様々な過ごし方が叶うでしょう。

また、奈良は清酒発祥の地とも言われています。奈良県内の「正暦寺」で造られたのが起源とする書物が残っており、その出来栄えは、室町幕府9代将軍足利義尚が「もっとも可なり」と絶賛したという記録も。
宿の周囲にも酒蔵がたくさんあり、宿おすすめの地酒を少しずつ飲み比べで愉しむことができるプランも用意されていますよ。

11月の中頃から12月の始め頃までは、辺りが紅葉に包まれ、さらに趣深い雰囲気に包まれる「奈良・春日奥山 月日亭」。冬が近づくと、お部屋のすぐそばまで鹿がやってくることもあるそう。静かな自然の中で、歴史と自然を感じるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
1日5組の料理旅館 奈良春日奥山 月日亭
奈良県/春日奥山












