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【取材】長野の山間に佇むリピーターが絶えない予約困難な温泉宿で、四季の移ろいを感じるひととき
クローズアップ

【取材】長野の山間に佇むリピーターが絶えない予約困難な温泉宿で、四季の移ろいを感じるひととき 花仙庵 仙仁温泉岩の湯(長野県/北信)

長野駅から車で約40分、須坂市・仙仁(せに)温泉に位置する「花仙庵 仙仁温泉岩の湯」。一度宿泊するとまた訪れたくなる、予約困難・リピーターの多い宿として知られています。宿の公式ホームページなどもない、秘密のベールに包まれた温泉宿。今回は、一休コンシェルジュ編集部がその魅力を取材してきました。

長野の美しい四季を感じられる、自然に囲まれた隠れ宿

「花仙庵 仙仁温泉岩の湯」があるのは、山と森の自然に囲まれた須坂市・仙仁温泉。平安末期に山伏が発見し、上杉謙信の隠し湯としても重宝されたと言われているのだそう。歴史ある名湯に期待が高まります。

車を降りて早速宿へ。駐車場からエントランスまでの道のりも自然たっぷりで、森の中を散策しているような気持ちに。当日は少し雨が降っていましたが、木々や苔の色味が映えて風情を感じられました。

橋の下には仙仁川が。豊かな緑と川のせせらぎに心が洗われます。
川底の色が茶色っぽいのは、昔上流に鉱山があったからなのだそう。

様々な空間との出会いを楽しめる、温もりに満ちた館内

宿へ入ると、カウンターとロビーがお迎え。ここで、お茶とお着き菓子をいただきながらチェックインをします。和と洋、様々なテイストの家具やインテリアが置かれていながら、統一感もあるのが特徴。どこかホッとする温かみのある空間です。

館内図

館内は、1階にフロント・お食事処・ティールームがあり、2階と3階に客室・大浴場、4階に貸切風呂という造り。客室数は全18室で「仙山亭」「仙寿亭」「仙郷亭」という3つのエリアに分かれています。

宿泊者専用のラウンジ
木馬が可愛いサンテラス

客室を見学する前に、館内を見て回ることにしました。宿の大きな魅力でもあるのが、館内施設の豊富さ。コーヒーや紅茶などをいただける宿泊者専用のラウンジやテラス、ライブラリーなど、パブリックスペースが数多く用意されています。

ライブラリー
仙山亭パブリックテラス

どの空間もデザインやインテリアが異なるため、色々な場所へ足を運びたくなってしまいます。「こだわりが詰まった空間との出会いを楽しんでほしい」というのが、宿の方たちの思いなのだそう。お気に入りの場所を探してみるのも楽しそうですね。

途中、飲泉場を発見したので立ち寄ってみることに。
ソファがあるので、ここでものんびりできます。

温泉は、この蛇口から常時出続けています。湯はほんのりと温泉の香りがしますが、強いクセもなくまろやか。飲泉ができる宿はさほど多くないので、訪れた際はぜひチェックを。

豊かな自然に憩う、広々とした「仙山亭」をチェック

共有スペースをひと通り回ったあとは、2階の「仙山亭」にある客室へ。
大きく分けて3つの客室タイプがある中でも「仙山亭」には上位の4室が揃います。
和室と次の間の奥には洋室もあり、ゆとりも十分。6名まで滞在可能です。

床の間には、季節の生花と香炉が。こういった細やかな部分からも、ゲストにゆっくり寛いでほしいという宿の思いが窺えます。

奥にある洋室には、クラシカルなデザインの家具が配されています。
こちらもロビーと同様に和と洋を合わせた空間ではあるものの、和・洋それぞれのスペースを分けていたり、そのテーマに沿ったインテリアの選び方や配置が絶妙で、落ち着きのある空間に。

音楽を聴きながら寛げるよう「BOSE」のオーディオ機器も完備。後ろには、クリーンな空気を保てるよう「低濃度オゾン発生器」も置かれていました。

テラスに出ると目の前には瑞々しい木々が広がります。雨も止み、カッコウの鳴き声を傍らに思わず深呼吸。ベンチやロッキングチェアに腰掛けて、自然が奏でるBGMを聴きながらゆっくり寛ぎたいですね。

室内に戻ってアメニティをチェック。クローゼットの中には、お部屋着の入った引き出しが。浴衣だけでなく、作務衣が用意されているのも嬉しいところ。タビックスやお風呂用のボディタオル、手提げなども入っています。

バーコーナーはミニキッチン仕様になっており、シンクや電子レンジもあるのがポイント。「KEURIG(キューリグ)」のコーヒーマシンのほか、宿オリジナルのお菓子「仙人焼」も置かれていました。

冷蔵庫は2つ用意。冷蔵庫内にもビールやジュース、ミネラルウォーターがあり、信州ならではのニンジンとリンゴを使ったミックスジュース「キャロップルちゃん」も。

もう一つある小さめの冷蔵庫を開けると、器に入ったお漬物とかきの葉茶が。
かきの葉茶は、ノンカフェインでビタミンCもたっぷり。
入浴後の身体を潤すのにおすすめです。

洗面台スペースには、クレンジングや洗顔フォーム、歯ブラシ、コームなど必要なものがひと通り揃っています。足元の引き出しにはタオルも。

珍しいのはスキンケア類。「ヘチマ水(化粧水)」や「パールミルク(乳液)」といった、植物由来でさっぱりとした使い心地のものを採用しています。

バスルームは程よい広さ。温泉の貸切風呂や大浴場が充実している宿ということもあり、客室のお風呂はシンプル。せっかく泊まるなら、温泉を存分に楽しみたいですね。

2~3名の滞在におすすめな「仙郷亭」の客室

続いては、同じく2階にある「仙郷亭」の客室へ。「仙山亭」の客室と比べると次の間がないものの、2~3名の滞在はちょうどよい広さ。バスルームの代わりにシャワーブースが付いています。

和室の奥には、フローリングの洋室とミニキッチン。
大きなソファは座り心地もよく、ゆったり寛げそう。

テラスからの景色も客室ごとに異なります。こちらの客室のテラスは開放感も抜群!
お気に入りの本を片手に、のんびりと読書を楽しむ……なんて過ごし方も素敵ですね。

複数楽しめる、個性豊かな源泉掛け流しの貸切風呂

客室のあとは、4階にある貸切風呂へ向かいます。館内を歩いていると、滝のように流れる温泉を発見。ぬるめの湯ですが、湯気が立ち込めていて風情たっぷり。

貸切風呂は全て源泉掛け流しの内風呂・露天風呂付。今回は、2か所見せていただくことにしました。まずは「無想の湯」から。

「無想の湯」は、石を多く用いたデザインが特徴的。林に囲まれているため、周りを気にすることなくプライベート感のある湯浴みを満喫できます。露天風呂は浴槽が二つ並んでいて、浅いほうは寝湯として楽しめるとのこと。

「無想の湯」に続いて、階段を少し降りたところにある「風姿の湯」にも立ち寄ります。

丸みを帯びたかたちの内湯。
客室と同様に貸切風呂もそれぞれ趣が異なるので、全て試したくなりそうです。

「風姿の湯」の露天風呂は、可動式の屋根が付いているのが大きな特徴。
柱の紐で簡単に開閉できるので、少しくらいの雨なら問題なし。もちろん寝湯付です。

柵の向こうには山の稜線が広がり、紅葉のシーズンは特に絶景。
夜になると星が綺麗で、遅い時間まで利用する人も少なくないのだそう。
プライベートで宿泊する際は、必ず訪れたい場所の一つになりました。

奥行きは約30メートル!宿の名物「洞窟風呂」が備わる大浴場

続いて見学したのは大浴場。
「仙人風呂」と書かれた看板を潜り、今回は左手側の女湯へ。

大浴場にはカランが5か所あり、奥へ進むと大きな湯船が。窓がないので風が通り、半露天風呂気分に。緑に囲まれた露天風呂では、貸切風呂とはまた違った景色を楽しめます。

最後に辿り着いたのが、宿の名物でもある「洞窟風呂」。
混浴ですが、湯浴み着が用意されているので女性も安心して入れます。

洞窟内には、体温と同じくらいのぬるい源泉が小川のように流れており、長くゆっくり浸かることができます。入口横にある熱湯の湯船でしっかり身体を温めてから利用するとよいそうで、熱湯とぬる湯の交互浴もおすすめ。

中に入ると、名前のとおり迫力ある岩の洞窟が広がります。
ところどころにライトや小さな滝があり、洞窟の奥行きはなんと約30メートル!
まるで本物の洞窟へ探検しに来たかのような気分で、温泉を楽しめます。
広々とした混浴のお風呂なので、ご家族連れなどはみんなで利用できるのも嬉しいですね。

温泉を目一杯満喫したら、大浴場の前にある涼み処でクールダウン。

涼み処には氷で冷やされたミニトマトと、温泉水に自家菜園のハーブと柑橘類を合わせたデトックスウォーターが置かれていました。
こうしたちょっとした気遣いが、ファンの心をグッと掴むのだなと感じます。

個室のお食事処で、野山や川の恵みを用いた季節の逸品に舌鼓

滞在時の食事は、お食事処の「深仙庵」で。
全席個室のため、こだわりがたっぷり詰まった料理を気兼ねなく楽しめます。

宿の自慢は、長野の地元食材をふんだんに用いた料理の数々。
野山や川の素材を中心に、郷土料理の風合いを加えた野趣溢れる献立が並びます。
その土地のものを美味しくいただけるのは、旅の醍醐味の一つ。
細やかなサービスが、料理をより味わい深くしてくれることでしょう。

ティールームの個室で信州名物のお蕎麦を味わう

取材を終えた後は、宿のご厚意でお食事をいただけることに!
思いがけないサプライズに感動しつつ、ティールームの「櫓(やぐら)」へ向かいました。

ティールーム内には、オープンスペースのほかお食事処としても使用できる個室を完備しています。窓の外には仙仁川が流れ、かすかに川の音が聞こえる安らぎの空間。

しばらくすると、美味しそうなお蕎麦が登場。程よい太さのお蕎麦は風味豊かで、のどごしも抜群!個人的には、小鉢に入った長野の郷土料理「いもなます(じゃがいものなます)」が絶品で、いくらでも食べられそうなほどでした。
こちらのお蕎麦は、連泊のゲストにのみ振舞っているものなのだそう。
連泊の際はぜひ宿にご確認を。

お時間がある方は遊歩道での散策もおすすめ

宿で温泉と食事を満喫する“おこもり滞在”も素敵ですが、時間を作って遊歩道を散策してみるのはいかがでしょう。様々な場所に椅子やベンチが置かれているので、歩き疲れたときの休憩タイムにぴったり。まるでお伽話に出てくるような、秘密の場所が見つかるかもしれません。

美しい自然と温泉、美味しい料理はもちろん、つかず離れずの温かみあるホスピタリティも人気の秘訣なのだと実感しました。帰りがけに、次の宿泊の予約をするゲストも多いという「花仙庵 仙仁温泉岩の湯」。皆さんも、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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花仙庵 仙仁温泉岩の湯

長野県/北信

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