平城京が誕生して以来1300年の歴史を誇る古都・奈良には、日本のはじまりを体感できる世界遺産や国宝建造物が多く存在しています。加えて、豊かな自然や昔から変わらない古民家や伝統的な街並みもあり、一度は訪れてみたいと思う魅力が満載です。そんな奈良で、歴史や風情を感じながらも快適な滞在が叶う、古民家一棟貸しの宿をご紹介いたします。
目 次
天空に浮かぶような大人の隠れ屋敷
ささゆり庵 蔵王(奈良県/奈良)

奈良と三重の県境に面した山腹に位置する奈良県の深野集落は、室生赤目青山国定公園の自然に恵まれ、昔ながらの集落と棚田の風景が広がる風光明媚な山里。日本全国から“人の営みが育んだ美しい里”を選んだ「にほんの里100選」の1つにもなっています。

高台に立つ築150年の古民家を再生した「ささゆり庵 蔵王」。実際に火を入れられる囲炉裏を設置し、当時のままに松の板間を復元した大広間は、パラミックな絶景を楽しめるように窓の間口を広く取っています。目の前には美しい棚田、遠くには国定公園の山並みを一望する自慢の絶景。眼下の山々に雲海がかかると、天空にいるような感覚になることでしょう。

琉球畳が敷かれた8畳のロフトは、「隠れ家」の名にふさわしい雰囲気ある空間です。天井を見上げれば、美しく組み上げられた茅葺き屋根が手の届くところに。見下ろせば、吹き抜けになった天井に、推定300年の松の古材を使用した梁が構えています。

夕食は館内の台所の他、敷地内のBBQ場やピザ釜も利用可能。(BBQ・ピザ釜は有料)ですが、せっかくこの宿に泊まるなら、囲炉裏を使わない手はありません。しゃぶしゃぶや鉄板焼きを囲炉裏で作るケータリングのコースもあるので、この家の住人になった気分で囲炉裏料理を楽しんでみては。
ありすぎない古民家で叶える自由な滞在
あすか癒俚の里 森羅塾(奈良県/明日香)

「日本のはじまりの場所」とも言われる奈良県明日香村。かつて都として栄えていましたが、現在は、歴史的風土特別保存地区に指定されたことから都市開発が行われず、豊かな自然と田園風景の美しい町並みとなっています。古き良き日本の暮らしを思い出させてくれる「ふるさと」のような場所です。

古民家一棟貸切の宿「あすか癒俚の里 森羅塾」は、大正~昭和初期に建てられた日本家屋をリノベーションしたもの。縁側に座ると、視界の先には一面に広がる田園風景だけ。9時のチェックイン~チェックアウトは翌16時まで可能なので、最長31時間ゆっくりと明日香時間に身を委ねましょう。

宿の周辺には、壁画で有名なキトラ古墳や稲渕の棚田などの観光スポットが点在。レンタサイクルで散策したり、野菜収穫体験に参加したり、田舎に帰ったように自由に過ごしてみては。信楽焼の大きな浴槽に浸かり、疲れを癒して布団に入れば、虫の声を子守歌にたちまち眠りについてしまうはず。

お食事の提供はありませんが、オプションで夕食・朝食のデリバリーが可能。地元で人気の「ブーランジェリー パルファン」のパン盛り合わせは、ブランチにいただくのも良いですね。ありすぎない場所、素泊まりだからこそ叶う自由な暮らしがここにはあります。
ホテルの快適さを備えた贅沢な古民家ステイ
1日2組の古民家ホテル うぶすなの郷TOMIMOTO(奈良県/安堵町)

大和盆地中央部にあり、のどかな田園地帯が広がる奈良県安堵町。世界文化遺産・法隆寺のほど近くに位置する聖徳太子ゆかりの地です。日本全国で3番目に小さい町ながらも、「古の歴史と文化の香る町」として多くの寺社仏閣や文化財を有しています。

2017年にオープンした「うぶすなの郷TOMIMOTO」は、安堵の町に生まれ育ち、第一号の人間国宝となった陶芸家・富本憲吉氏の生家をリノベーションした体験型宿泊施設。周囲に濠がめぐらされた敷地の中に、ホテル、レストラン、工房兼ギャラリーなどを備えています。

1日2組限定のこのお宿。母屋に隣接した「日新」は、富本が愛用した書斎をそのまま活かした和室を囲むように、美しい日本庭園が広がります。離れの「竹林月夜」は、蔵をリノベーションした139平米のメゾネット式。和の設えにモダンスタイルを取り入れた客室は、自分と向き合いゆっくりと過ごすための空間と言っても過言ではありません。

食事は、古民家を改装した母屋の大広間レストラン「五風十雨」にて。四季を感じる日本庭園を眺めながら、大和野菜などをふんだんに使った料理をいただきましょう。ホテルの快適さと古民家ならではの情緒を兼ね備えた、歴史と文化を感じる贅沢な古民家ステイを体験してみませんか?

ありすぎないからこそ、その土地の魅力を存分に感じられる古民家の宿。「時間を忘れて安らぐ」という、現代人が忘れてしまった贅沢を叶えに出掛けましょう。












