風情ある宿へ足を運んで、名湯でゆっくり身体を癒す温泉旅。宿でのんびり過ごすのも醍醐味ではありますが、せっかくなら少し外へ出て周辺の街を丸ごと満喫してみてはいかがでしょう。今回ご紹介するのは、全国の温泉街に点在する共同浴場を楽しむ“外湯めぐり”におすすめな温泉宿。温泉街の情報も交えてお届けします。
目 次
【群馬県/草津温泉】

“恋の病以外に治せない病はない”と謳われるほど、効能豊かな泉質で知られる草津温泉。温泉街の中心にある湯畑は、写真などで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。硫黄の香り漂う湯は強い酸性で、殺菌力や美肌効果が期待できるのだそう。湯畑近くの浴場はもちろん、「草津三湯」と呼ばれる日帰り浴場も徒歩圏内で外湯めぐりにうってつけ。様々なお店があるため、街歩きも充実すること間違いなしの有名スポットです。
1.湯畑から徒歩1分の老舗宿で、職人「湯守」のもてなしを体感
奈良屋(群馬県/草津)


創業明治10年、湯畑から徒歩1分の場所に立つ老舗温泉旅館「奈良屋」。和モダンな客室はそれぞれ趣が異なり、滞在シーンにぴったりのタイプを選べます。草津でも特に歴史が深い白旗源泉を引くこちらの宿には「湯守(ゆもり)」が常駐しており、湯量や湯温をコントロールしているのだそう。温泉を熟知した職人ならではのおもてなしを、ぜひ肌で体感してみては。
奈良屋
群馬県/草津
【長野県/野沢温泉】

長野県の北部に位置する野沢温泉は、古くから湯治場として親しまれてきた歴史ある温泉地。風情漂う街並みは今も健在で、観光スポットにもなっている「麻釜(おがま)」では、大きな湯だまりに源泉が湧く様子を間近に見ることができます。街には14か所の共同浴場があり、建物の形や造り、泉質や効能も浴場によって異なるのだそう。外湯めぐりでお気に入りのお風呂を探してみるのも楽しそうです。
2.創業約140年、昔ながらの風情を残した“田舎のご馳走”が味わえる温泉宿
村のホテル 住吉屋(長野県/野沢)


野沢温泉の名所「麻釜」の目の前に立つ「村のホテル 住吉屋」は、創業約140年の歴史を持つ老舗温泉宿。昔ながらの温泉情緒を満喫したい方にぴったりの、温もりある雰囲気が魅力です。信州ならではの味覚を盛り込んだ料理も評判。毎夕の献立に登場する「取回し鉢」は江戸時代から伝わる祝膳料理で、素朴な“田舎のご馳走”は口コミも上々です。
村のホテル 住吉屋
長野県/野沢
【静岡県/伊東温泉】

人気の温泉宿が集まることで知られる、静岡県・伊東市。市街地エリアの温泉街は公衆浴場も多く外湯めぐりにおすすめです。松川沿いには、かつて庶民の温泉宿として愛された「東海館」が今もなお残されています。現在は内部に展望室やカフェ、日帰り温泉などがあり観光名所に生まれ変わりました。当時の職人たちが腕を振るった見事な和風建築、訪れた際はぜひ立ち寄ってみて。
3.街のシンボル「東海館」がもつ系譜を継ぐ宿で、伊東の名湯に安らぐ
伊東遊季亭(静岡県/伊東)


伊東駅のほど近くに佇む「伊東遊季亭」は、街のシンボル「東海館」がもつ歴史を受け継ぐ温泉宿です。館内には4種類の客室があり、一部源泉掛け流しの湯が注がれる専用風呂付のタイプも用意。2つの大浴場には露天風呂と内湯があるほか、無料の貸切露天風呂(要予約)もあり、趣を変えて名湯を堪能できます。伝統のおもてなしと温泉に心安らぐ、至福のひとときを。
伊東遊季亭
静岡県/伊東
【兵庫県/城崎温泉】

文豪・志賀直哉の代表作『城の崎にて』の舞台として広く知られる、兵庫県・城崎温泉。開湯から約1300年の歴史を誇り、様々な文人や歌人から湯治場として愛されてきました。温泉街を流れる川に掛かった太鼓橋と柳並木は、この街ならではの風景。様々な由来を持つ浴場が点在しており、それぞれのルーツが異なるため、一味違った外湯めぐりを楽しめることでしょう。
4.江戸・安政年間創業、名湯と美食が織りなす至福のひととき
西村屋本館(兵庫県/城崎温泉)


城崎温泉街の中ほどに位置する「西村屋本館」は、江戸・安政年間創業の伝統と格式に満ちた老舗旅館。木の香りが漂う大浴場「吉の湯」など3つの大浴場があり、それぞれで城崎のいで湯に浸かれます。上質な肉質が特徴の「但馬牛」や冬の味覚「松葉かに」といった、土地の旬食材で織りなす絶品の料理も必見です。
西村屋本館
兵庫県/城崎温泉
【愛媛県/道後温泉】

開湯約3000年、日本最古の温泉地としても名高い愛媛県・道後温泉。なかでも外湯めぐりのメインとなる「道後温泉本館」は、1894年に誕生した公衆浴場。数度の増改築を繰り返しつつ、現在も当時の面影を残しながら営業を続けています。近年はアートプロジェクトが行なわれるなど、時代の潮流に乗った新たな取り組みも。新旧の魅力を兼ね備えた温泉街と言えるでしょう。
5.有名建築家の意匠を散りばめた、名湯と真心の温もりを感じる温泉旅館
道後舘(愛媛県/道後)


現代建築の巨匠・黒川紀章氏が手掛けた、特徴的な和風建築が目を惹く温泉宿「道後舘」。
「道後温泉本館」からも徒歩圏内、道後温泉の引き湯を楽しめる客室があるほか、最上階には窓の外に松山城を望む客室も用意されています。露天風呂や寝湯のほか、あつ湯やぬる湯といったバリエーション豊富な大浴場にも注目。きめ細かなおもてなしも評判の一軒です。
道後舘
愛媛県/道後
【大分県/鉄輪温泉(別府八湯)】

大分県の温泉地と言えば、市内に8か所ある「別府八湯」が有名。そのうちの一つ鉄輪温泉は、中心部の喧騒から少し離れたレトロな街並みが残る温泉街。至るところから、もくもくと立ち上る湯けむりが、旅心を盛り上げてくれます。外湯も豊富なほか、別府観光の名物「地獄めぐり」もしやすいエリア。ほか7か所の湯処へも行きやすいため、様々な温泉を体験したい方の拠点にもおすすめです。
6.全6室、源泉掛け流し風呂&お部屋食の宿で過ごす上質なおこもり時間
割烹旅館 かんな和 別邸(大分県/別府 鉄輪温泉)


「割烹旅館 かんな和 別邸」は、緑に囲まれて佇む全6室の温泉宿。人々で賑わう大通りから奥に入った立地のため、静寂の別世界が広がります。すべての客室に源泉掛け流しのお風呂が付いているのも大きな魅力。宿名にある“割烹”から感じられるように料理にこだわりを持つ宿だからこそ、食事が夕朝食ともにお部屋で提供されるのも嬉しいポイントです。
割烹旅館 かんな和 別邸
大分県/別府 鉄輪温泉
外湯めぐりの拠点におすすめな宿をご紹介しました。春や秋などの過ごしやすい時期は、外湯めぐりにもぴったり。温泉と散策を楽しんだあとは、宿にもどってゆっくり過ごす……。温泉街の魅力を丸ごと体験する旅を満喫してみては。












