改装して水回りがきれいに使い易くなったが、無駄な空間の贅沢は少し削られたかも。離れの部屋風呂も洗い場が広くなった分、湯船が小さくなった。浴室の窓は大きく、開け放てば庭との一体感があり気持ちが良い。以前の如何にも高級な旅館の佇まいと便利さとのバランスを取るのはなかなか難しいようだ。離れに続く廊下の花や額、見えない所で焚かれるお香などの気遣いは変わらない。食事は三人以上だと離れ専用の食堂になるが、ゆったりしてテーブル席でもあり、疲れずに料理を堪能出来る。六代目の当主が裂いて焼く鰻が目当てなのだが、旬の地元の食材を生かした味は程々に凝っており、毎回ちょっとした驚きがある。一時は値段に見合うか微妙な内容だったが、最近また頑張って、鰻屋から始まった料亭の味を守っている。館内のBGMはクラシックなのだが、タイムドメインスピーカーなので、何処にいても音に包まれる感じ。選曲は一考の余地があるだろう。つい最近、敷地内に新たな温泉が湧いたらしく、今後どんな形で提供されるのか楽しみである。部屋だけ、温泉だけなら他にも良い宿はあるが、山形市から近くて外界から切り離され、寛げる所は他には無いだろう。仕事に疲れた時には真っ先に訪れたくなる宿である。
宿泊日2020/09/24
利用人数3名(1室)
部屋【禁煙】離れ「離塵境」半露天風呂付 専用ダイニングでお食事を(和室)
宿泊プラン
<月替り天童荘懐石>スタンダードプラン
食事夕朝食付