仙台駅から車で30分。奥州三名湯の一つに数えられる、秋保温泉が湧き出る地に佇む「茶寮宗園」。約8000坪の敷地に、美しい日本庭園と、数寄屋風建築の本館と離れを構えています。
前回の「【滞在記】仙台・秋保温泉に佇む『庭屋一如』の美力ある宿」に続き、今回は「お食事編」として、宮城の海山の幸を堪能できる夕食・朝食をご紹介。お料理と共に味わう食事処や庭園の魅力も合わせてお伝えします。
職人の技が光る雅な空間
「茶寮宗園」の本館のお部屋に宿泊したゲストのお食事はここ、2016年4月にリニューアルオープンした全個室の「料亭 羽衣」でいただきます(離れはお部屋食となります)。
部屋に入ると、まず目に飛び込んでくるのは雅に佇む個室。
組子で覆われた美しい設え。釘を一つも使っておらず、職人の技術が光ります。
組子は0.1ミリ寸法が違うだけでも、組み付けができなくなるほどの微細なもの。芸術の域に達している美しさを生でご覧いただきたい。
全13室の個室は、8人でお食事できるお部屋もあるのでご家族連れも安心。
古典文様の松輪が描かれた壁。この細かいこだわりにセンスの良さが伺えます。
【夕食】旬の食材を最高の調理で味わうみちのく懐石
夕食は、みちのくの美食を懐石でいただきます。今回はその何品かのご紹介です。
まずは手前から、「向付 北寄貝黄菊生姜酢」
色どりも味付けも良く、これからの料理が楽しみになる一品。
食前酒の宮城県・大和町の名前を冠した大和蔵酒造の冷酒と共にいただきます。地元のお酒をいただけるのはうれしいですね。
奥は「膳菜 神楽月花八菜」
イクラや木耳と胡桃の胡麻和え、辛子レンコンなど、繊細な味付けでお酒も進みます。(鉄瓶の中には食前酒)
たまらずお刺身に合うお酒として「一ノ蔵 純米吟醸 蔵の華」をいただきました。宮城県の日本酒と言えば、やはり「一ノ蔵」は外せません。