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昔ながらの温泉街をラグジュアリーに楽しめる宿
クローズアップ

昔ながらの温泉街をラグジュアリーに楽しめる宿 橋津屋 別邸 月代(鳥取県/三朝)

著名な建築家、写真家にも感銘を与える国宝、三佛寺投入堂は、垂直に切り立った標高520mの岩肌の僅かな空間に建つ壮観さで知られています。その投入堂を持つ霊山三徳山から車で15分ほど、三朝温泉は効能豊かな名湯で知られる温泉地です。

 

世界でも屈指の高濃度と言われるラドン泉が湧くこの地は、開湯850年とも言われ古くから親しまれてきました。今も倉吉や前記の三徳山など、著名な観光地に恵まれて三徳川沿いには大規模な温泉宿が建ち並びますが、その中心部である温泉本通りには、昔ながらの温泉街の情緒が残ります。

 

その温泉街で創業300年とも言われる老舗温泉旅館「橋津屋」が、本館から少し歩いた場所に2012年に「別邸 月代」をオープンしました。当初は「スイートルーム琥珀」の1室でしたが、2014年に「ロイヤルスイートルームあかがね」が追加され2室となっています。

 

連子格子が印象的なファサードは、石州サビ瓦で屋根を葺き、それに合わせた落ち着いた色調です。情緒あるこの土地に溶け込みながらも、セットバックされたゆとりの配置が、この建物の特別感を醸し出します。

 

別邸のため、この宿はロビーなどのパブリックスペースを持ちません。しかし各部屋専用のお庭も含めれば充分“宿”として成立する広さです。2室とも、室内は極めてモダンで機能的でありながら、ゆったりとした空間構成で6名までの宿泊が可能です。

 

今回は「ロイヤルスイートあかがね」をご紹介しましょう。リビング、寝室、和室で構成され、「スイートルーム琥珀」より一回り大きいお部屋です。

リビング、寝室には大きなスライドウィンドウが設けられ、開け放てばテラスが寝室までひと続きとなり開放感がいっそう高まります。

 

寝具にこだわったベッドルームにはシモンズ社製のベッドを採用し、ファブリックも世界のラグジュアリーホテルで使用されている「エジプト超長綿GIZA Club」を使うなどのこだわりを見せます。

 

モダンさを感じさせながら床の間も備える和室も、清廉さが心地よい空間です。

浴室は、スタイリッシュで機能が整った内風呂と露天風呂が設けられています。いずれも三朝の湯が引かれており、新陳代謝や免疫力が高まるという名湯が楽しめます。自慢の露天風呂は、石造りの大きめの浴槽で、東屋風の屋根もあり雨や雪でも露天の良さを損ないません。夜はライトアップされたお庭を眺めながらの長湯も良いでしょう。

 

万一、お部屋の風呂に飽きるようなことがあれば、路地を挟んで斜め向かいにある「離れ湯 雨情」が利用できます。こちらも2012年に建てられた新しい大浴場です。この他にも2つの有料貸切露天風呂もこの路地の先に設けられています。

 

お食事は、朝・夕供に本館の個室お食事処で頂きます。一旦外出とはなりますが、本館の岩風呂「湯殿 岩の音」への入浴がてら向かうのも良いでしょう。

会席料理を基本としている夕食は、海も近く、大山(たいぜん)、蒜山(ひるぜん)などの山々も近い土地ならではの様々な食材が、その素地を活かした調理法で並びます。

 

春から夏にかけては鮑と白いか、そして岩牡蠣。特に岩牡蠣は隣町である湯梨浜町の名産です。冬はなんと言っても松葉蟹、1~3月と期間は限られますが「活け蟹」にこだわりを見せるこの宿の真骨頂と言えるでしょう。その他のどぐろや河豚など、通年で山陰の美食が楽しめます。

 

お肉料理にこだわりがあるのも嬉しいところです。鳥取系と呼ばれる和牛の血統は、オリーブオイルの主成分であるオレイン酸の含有量が多く風味が良いそうです。その鳥取和牛のA5ランクをステーキなどで楽しめます。

 

朝食は厳選された品の良い品々が並びます。この日は、白いかのお刺身と柳鰈の焼き物が味わい深く、ご飯が進みました。

 

適度な距離感のサービスなど、歴史の長い温泉旅館とは少し異なるホテルライクなホスピタリティです。昔ながらの温泉街のアイコンが建ち並ぶその先に、これほどのコンフォータブルなお部屋がある、そのギャップも魅力の一つに思えます。歴史のある宿の新しい形かも知れません。