| 渡辺 | 軽井沢というと、夏のイメージがあるけど。 | ![]() ![]() |
| 星野 | たしかに7、8、9月は最も多いんですが、新緑の春と紅葉の秋もたくさんいらっしゃいます。でも最近は冬のファンが増えています。真っ白な雪の軽井沢も雰囲気があっていいんですよ。 | |
| 渡辺 | 冬はほとんど来たことがないけど、冬場は神秘的ですてきだっていうんだね。 | |
| 星野 | そうです。冬に軽井沢にいらっしゃる方は固定客の率が高いですね。年末年始を含めて、必ず軽井沢っていう方がいらっしゃいます。冬の魅力というとまず野鳥。野鳥ファンが来られます。冬のほうが見やすい。餌がないですから、餌場に寄ってきますし、木に葉がないですから、鳥が見やすい。もう一つは、この神秘的な自然。これが好きだという方も多いんです。避暑目的から変わってきています。雪の満月の夜。今日は懐中電灯がないと歩けませんが、真冬の満月の夜は、すごく明るいですから、平気で歩けます。これがすごく奇麗なんです。ぜひいらしてください。それから、まきストーブ。暖をとるためのものから、自然を楽しむためのものに変わってきていると思います。 | |
| 渡辺 | まきの燃える火ね。あれに互いの顔が浮き上がって情緒がある。 | |
| 星野 | はい。冬、別荘にまきストーブを置いておいて、土日ごとにまきをくべて軽井沢で過ごされる方も結構いらっしゃいます。ですから、軽井沢のタウン誌には、必ず2、3ページ、まきストーブの広告があります。増えていますね。 |
| 渡辺 | 女性が好みそうだね、ここは。不倫のカップルには冬がおすすめかな。 | ![]() |
| 星野 | カップルにはいい雰囲気ですね。 | |
| 渡辺 | でも、ダイニングはオープン。 | |
| 星野 | そうですね。ただ24時間ルームサービスがあります。ここは宿泊者専用の敷地になっていますので、静かだと思います。 | |
| 渡辺 | 自家用車でも入れるわけでしょ。 | |
| 星野 | 自家用車は外の駐車場までです。 |
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| 渡辺 | 家族連れや、やや高齢者のご夫婦もいるように思ったけど。 | |
| 星野 | 高齢者の方は、こういうスタイルに対しても見方が二つに分かれます。すごくいいとおっしゃっていただける方と、自分の場所じゃないとおっしゃる方と。外を歩いていて、暗いというご意見が高齢者の方からはあります。山あいなので、私たちは階段とか段差に対して、ある程度容認していますが、段差に慣れていらっしゃらない方々からは、やっぱり不便だといわれます。 |
| 渡辺 | 嫌だっていう人の意見もちゃんと聞いているのは、偉いね。 | ![]() ![]() |
| 星野 | なかなか難しいですけれどね(笑)。問題点は一つずつ工夫していこうと思っていますが。 | |
| 渡辺 | 褒めてくれる人はいっぱいいるでしょう。 | |
| 星野 | 「日本にもやっとこういうリゾートができましたか」っていってくださるお客様が一番うれしいです。ハードの部分よりも、やはりソフト部分の食の選択、ルームサービス、積極的に軽井沢町のいい景色、私たちが行っても満足できるレストランなどを紹介するコンシェルジュ的なサービスに対して褒めていただいています。それによって、続けて宿泊していただける。 | |
| 渡辺 | 日本人は今までリゾート地に行っても、滞在の期間が短かった。 | |
| 星野 | そうですね。でも、海外旅行の時は長く滞在しているんですよ。バリやハワイや、プーケットのリゾートに行くと、1週間ぐらいです。国内のリゾート・観光地になると、急に短くなります。その差は、やはり魅力の差だと思っていまして、別に海外に行きたいわけではなくて、海外のような場所が日本にないからという理由もあります。海外のようなサービス、海外のような非日常感。ここさえしっかり整えれば、日本人の方々も日本国内で1週間単位で滞在なさることが可能だと思っています。 | |
| 渡辺 | 日本でできるのなら、近いのは魅力だから。海外では10泊以上になると安くもなるしね。 | |
| 星野 | だんだんそうなってくると思います。お客様の問題は、私たちの業界の問題ですから。 |
| 渡辺 | これからやりたいことは。 | ![]() 星野佳路(ほしの よしはる)
1991年(株)星野リゾート社長に就任。リゾートの再建に取り組む一方、2005年本拠地に星のや軽井沢を開業。同じく2005年からは温泉旅館再生事業にも力を注いでいる。 |
| 星野 | 今、星野リゾートは全国に13か所、リゾートと温泉旅館を経営しています。軽井沢以外ですと11ヵ所。これはすべて、再生案件だったんです。いったん経営がうまくいかなくなった施設の運営を私たちが行いまして、それでもう一度再生していきます。新しいコンセプトで。 | |
| 渡辺 | 具体的な場所は? | |
| 星野 | 再生を手がけている温泉旅館は、石川県の山代温泉の「白銀屋」、これは380年前に開業した温泉旅館です。魯山人が逗留していたので、魯山人が書いたとされる看板がいまだにあります。そういう歴史ある温泉旅館の運営を2005年よりスタートさせています。軽井沢以外の再生案件は、すべて今までの名前をそのまま踏襲しています。伊東温泉の「いづみ荘」。島根県の玉造温泉にある「有楽」という温泉旅館、青森県の古牧温泉「古牧グランドホテル」や奥入瀬渓流の温泉ですね。 | |
| 渡辺 | 奥入瀬渓流にもあるの? 少し前に行ってきたんだけど。 | |
| 星野 | あそこは国立公園内の唯一の温泉旅館を私たちが運営させていただいているんです。「奥入瀬渓流グランドホテル」っていう名前です。浅間温泉の「貴祥庵」「夜まつり長者」、それから大町温泉の「松延」という温泉旅館も行なっています。 | |
| 渡辺 | 大変だね、忙しくて。 | |
| 星野 | 時間がすぐになくなってしまいます。世界に通用するリゾートを作りたいですから楽しいですよ。 | |
| 渡辺 | ぜひ、期待しています。 |



![百会楽話 [対談7]星のや 軽井沢](hd.gif)








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