| 渡辺 |
ニドムって「豊かな森」という意味のアイヌ語ですね。 |

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| 石川 |
そうです。広告宣伝は電通を使ったんです。大成建設とかいろいろな設計会社も入って。ネーミングをどうしたらいいかと侃々諤々やったんですけど、電通ってサラリーマンの集団でしょ。一つもいいアイディアが出てこないんですよ。 |
| 渡辺 |
昔は遊び人の集団だったけど、今は官僚化して、マージンとってるだけだから。 |
| 石川 |
どこにでもあるような名前しか出てこない。大手ってそんなもので、大成建設もそうです。 |
| 渡辺 |
なるほどね。じゃあ、ニドムは全部石川さんの発想で? |
| 石川 |
ええ。それと北海道大学の辻井先生、湿地帯とかの専門家。知っているでしょ。 |
| 渡辺 |
知っています、農学部の先生ね。植物園の園長をされていた。 |
| 石川 |
辻井先生も参画してもらったんです。「おれ、名前はアイヌ語でつけたいんだ」っていったら、辻井先生が北大から資料を持ってきてくれたんです。 |
| 渡辺 |
あの先生もロマンチックな先生で。 |
| 石川 |
そうです。ニドムをやる時に、辻井先生だとか北海道の知識を持っている方にお世話になって、コンセプトを作ったんです。 |
| 渡辺 |
ネーミングがエキゾチックだ。何か日本でないような。実際ここは日本ではない雰囲気で。こういうリゾートはほかにないですよ。 |
| 石川 |
ありがとうございます。まだホテルも未完成なんです。50室ぐらいの低層のホテルを作って、コテージと両方でお客様を迎え入れようと思っています。いわゆるクラシックモダンですけど。だからそういう雰囲気に合うかなと思って。目いっぱいクラシックではまずいから。モダンクラシックにしてね。 |
| 渡辺 |
北海道にぴったりだね。もともと北海道はクラシックモダンだから。 |
| 石川 |
まあわかりやすくいうと、オーソドックスなクラシックにして、部分的なものとか内装をちょっとモダンにしようかと。 |
| 渡辺 |
やっぱりロマンチストだなあ。 |


石川修(いしかわ おさむ)
1933年北海道、深川生まれ。不動産業を経て、リゾート開発に携わる。1984年、 ホテル ニドムを開業し現在に至る


渡辺淳一 (わたなべ じゅんいち)
北海道生まれ。医学博士。1958年札幌医科大学卒業後、整形外科講師となり、医療のかたわら小説を執筆。1970年『光と影』で直木賞を受賞。1980年に吉川英治文学賞、2003年には菊池寛賞などを受賞。現在文壇の第一線で活躍している。
オフィシャルブログ | 渡辺淳一文学館

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| 石川 |
そしてフランスあたりと提携して、エステと温泉を併設しようと。それと、北海道は北ですから、北欧のイメージだから、ロシアっぽいチャペルを作りたい。結婚式も年間600件あります。それでだいたい私の念願はかなうんです。 |
| 渡辺 |
でも、日本人はロシアにはあまり馴染みがない。 |
| 石川 |
ロシア正教っていうのは、要するにローマとイスラムの混ざり合ったものですね。 |
| 渡辺 |
いわゆるキリスト社会とはまったく違う。 |
| 石川 |
ウィーンなんかも、先生、ロシアの建築からいろいろな建築があるんです。それが交わっている。それがウィーンの魅力なんです。 |
| 渡辺 |
なるほどね。確かにホテルもあるといい。僕が今日泊まるコテージは、前に湖があって。 |
| 石川 |
トムトム湖といいます。ピカピカ光るという意味です。景色をきれいに湖面に映し出してくれます。 |
| 渡辺 |
湖に周りの緑が映って、森が二重に重なり合ってる。コテージも風情があって。ほかのホテルにもコテージがあるけど、それから見ると、もっと奥に入った、っていう感じがして。ただ高齢者の場合、コテージはメゾネット形式でしょ。上にリビングやダイニングがあって、下に寝室とバスルームがある。階段を上がったり降りたりするのが大変かなって思うけど。これだけ広い敷地の森だからね、ホテルもあると喜ばれると思う。 |
| 石川 |
3階建てぐらいのホテルを作ろうと思って。 |
| 渡辺 |
それはいいなあ。 |
| 石川 |
来年の秋ぐらいに着工できると思います。 |