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一期一会

金田中百会楽話 [対談4]金田中
金田中

一 三 四

二. 東京にもお茶屋がほしい


渡辺ここは何坪あるの? 百会楽話 渡辺淳一 × 金田中の若女将
百会楽話 渡辺淳一 × 金田中の若女将
岡副はっきりわかりませんが、250坪くらいでしょうか。
渡辺2階建てなの?
岡副 お座敷は2階までで、両親は3階に住んでいます。
渡辺何室あるの。
岡副全部で九つです。
渡辺 この部屋は何畳敷き?
岡副 ここは36畳、次の間が14畳ぐらいでしょうか。
渡辺 一番の大広間は。
岡副 2階に77畳の部屋があります。どの部屋も大きさも違うし、使っている木材も違って、真行草のコンセプトで趣を分けて作ったんです。
渡辺 なるほどね。お掃除やお花を活けたり、大変だね。
岡副 でも、お花は専門家の方にやっていただいているので。
渡辺 お掃除はその日にやるんじゃないの?
岡副 その日の午前中にお掃除の人がします。そして部屋のセッティングは仲居さんが夕方するんです。
渡辺 相当の人数を使っているでしょ。さっき企画室だけで何人もいるって聞いてびっくりした。
岡副 ほんとですね。1日にいらっしゃるお客様の数より多いかもしれないですね、確かに。料亭はなかなか大変な仕事です、そう考えると。
渡辺 昔のように、とんでもない金持ちがいた時はいいけど。
岡副 そうですよね。
渡辺 最近はやっぱり社用かな。
岡副 東京はほとんどが社用ですね。小唄をちょっと歌おうかとか、遊びにこられる粋なお客様もいらっしゃいます。仲間内で集まる会もありますけど、7割ぐらいは社用ですね。でもIT関係の方はいらっしゃらないんですよね。どうしてでしょうね。
渡辺 彼らに合わないんだよ、座敷にジッと座って、ゆっくり料理を食べるなんてのが。
岡副 先生、どうやって料亭など、こういうところに馴染まれたんですか?
渡辺 僕はこういうところが好きだけど。新橋の芸者さんが減っているっていうけど、当たり前だと思う。新橋の一番の弱点は、お茶屋がないことだよ。
岡副 大きいお店しかないと。 百会楽話 渡辺淳一 × 金田中の若女将
渡辺 そう。僕は京都の祇園町なんかでずいぶん遊んだけど。10時ぐらいからしか行かない。その時間からお茶屋に行って、乾き物で水割りなぞを飲んで、芸者さんを呼ぶ。その時間だと芸者さんは2回り目だから。
岡副 初めの宴会が終わってますね。
渡辺 だから呼ぶと結構来てくれる。
岡副 10時ぐらいだと集まりますよね、きっと。
渡辺 この頃からだと、クラブの値段に近いし、食事はその辺でラーメンでも食べて来ればいいわけだから、お金かからないじゃない。料亭で高い料理食べて、さらに芸者を呼んで、といっていったら大変だから。
岡副 それで芸者さんが来るまで待っていたりしたらね。
渡辺 だから京都は、祇園町にも先斗町にも、お茶屋とか、そこのバーがあって、気軽に芸者を呼べるんだよ。
岡副 そういうところが、いっぱいあるんですね。
渡辺 お座敷を貸すところがたくさんあるから。だけど、新橋は大料亭だけで、いわゆるお茶屋が少ない。
岡副 前はあったんですよね、たくさん。それがいつの間にかなくなっちゃったんですよね。
渡辺 あれがあると、もっとみんな馴染むと思うんだけど。IT関係者でもお茶屋で、安く芸者さんと会って馴染んでいくと、芸者さんも助かると思うんだけどね。 百会楽話 渡辺淳一 × 金田中の若女将
岡副 それはそうですね。
渡辺 新橋はそれが難しいから、今はむしろ神楽坂のほうがそういう感じがあるかな。高級料亭で、芸者さんを呼んでっていうのは大変だから、仕事上の接待の人が多くなってしまう。
岡副 ほとんどそうですね。やっぱり新しい芸者さんがどんどん入らないと、お客様もいらっしゃらなくなりますから。5月には毎年、東をどりがあります。先生、来てくださいますか。
渡辺 僕はその頃、上海に行くんだよね。
岡副 もう、みなさんすぐ海外に行っちゃう、この頃は。(笑)


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Photographs by Naoki Wada



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