| 渡辺 | ご結婚されていて、この土地を買われたんですね。 | ![]() ![]() ![]() |
| 北山 | そうです。夫と仕事をしている中で、感性の違いというのか、考え方がいつもずれるのです。自分自身の仕事にしたいと思った初仕事が二期倶楽部です。 | |
| 渡辺 | 始めることを許してくれた。 | |
| 北山 | 近くにうるさいのがいなくなっていいと思ったんでしょ(笑)。勝手に自立しちゃいました。 | |
| 渡辺 | 素敵だね。それで本館が完成したのが? | |
| 北山 | 86年ですね。 | |
| 渡辺 | そして更に次が? | |
| 北山 | 今日、先生にお泊りいただいている川の前の棟です。 | |
| 渡辺 | あそこはいいところだねえ。 | |
| 北山 | 97年に完成しました。改めてふり返ると、ここまでの歩みが既に11年。やはり苦労しました。人脈もなく、何もなく、本館はたまたまたくさんの賞をいただき、華麗なるデビューはできたものの、バブルがはじけて、たった6部屋も埋まらなくなった。もうさんざんな目にあいました、この時期は。 | |
| 渡辺 | パブリシティはどうしたんですか? | |
| 北山 | 宣伝する資金もないし、何せ6部屋ですから費用対効果は得られませんから。とにかくいらしていただいたお客様にリピーターとしてご利用していただくことが一番。それから、助かったのは、プレス関係の方たちにずいぶん応援いただき、感謝してます。本当に嬉しかったです。見てくださっているということが励みになります。とにかく素人ですから、私が料理人に「こんなのダメ」といっても、なかなか聞いてくれません。その当時の料理人は、京会席が一番いいと思っていますから。土地のいいものがあるからといっても理解いただくのに時間が掛かりました。川魚は癖があるからお客様の好みに合わないとか、野菜料理でお金はいただけないとか、栃木のものを勧めても、そんなものって難癖ばかりつけるのよ。もう徹底的に闘いましたよ。 |
| 渡辺 | 旅館の女主人は、料理人をうまくコントロールするのが一番大事なんだね。 |
![]() ![]() ![]() ![]() 北山 ひとみ(きたやま ひとみ)
二期リゾート 代表取締役 東京に生まれる 自然と調和したリゾートホテル「二期倶楽部」を自分の別荘に出かける感覚で那須に(1986年)オープンして20年になる。 現在、二期倶楽部のほか、沖縄県石垣島にオーベルジュ「川平」、その他首都圏内にレストラン14軒他、千鳥ヶ淵工芸ギャラリー「册」、アロマトリートメントサロン「nikissimo」を経営。 |
| 北山 | 何度も刺されそうになりました(笑)。今はもう、「二期倶楽部」に勤めたいという人もいて、地元のものを中心に二期のお料理ということでお出ししています。那須の自然が素敵なインスピレーションを与えてくれるのです。栃木には豊かな自然が生みだす滋味あふれる素材や、新鮮でおいしいものがたくさんあります。私たちのキッチンガーデンには、生命力あふれる山菜やキノコまでが。朝食や夕食で、お野菜がおいしいっておっしゃっていただけるのも、私たちの想いが通じているのです。 | |
| 渡辺 | さっき初期の6部屋を見て、次にできた僕の部屋を見ると、暖炉に火が入っていて、すごく雰囲気がいい。経験をもとに進化してるって感じた。 | |
| 北山 | お客様のお好みもいろいろです。時代の変化に合わせて、少々改装もします。 | |
| 渡辺 | 僕の部屋は素晴らしいね。 | |
| 北山 | 池の前の部屋は、和室から見える森の感じが好きという方も多いんですよ。 | |
| 渡辺 | 僕は和室が苦手なんで。(笑) | |
| 北山 | そうそう、最初、先生にご利用いただく部屋は、やはり創業時の場所と思っていたのですが、その情報を得て、急遽チェンジしました。でも、当館の和室は、掘りごたつですから、足がしびれたりしませんよ。 | |
| 渡辺 | それならいいね。 | |
| 北山 | 私は池の前の部屋が大好きです。裏庭の杉林が一番美しい。 | |
| 渡辺 | やっぱり最初だから、考えて考えてあの場所に立てたの? | |
| 北山 | 許認可の関係で、最も早く建てられる場所だったのです。開発がとても厳しいのです。道路に接続している土地でしたので。先生のお部屋は2世帯でご利用なさる方に一番人気の部屋です。 | |
| 渡辺 | 程よく別々の寝室で、リビングやダイニングからそんな離れていないから、つかいやすい。とくに薪の火の柔らかさが部屋にあると心が和む。 | |
| 北山 | そうですね。 | |
| 渡辺 | 暖炉はこの土地ならではの贅沢で。敷地内に木がいっぱいあるんだね。 | |
| 北山 | はい。火があるだけで、何となく人間って優しい気分になりますから。二期倶楽部の最大のご馳走は、自然と静寂です。 | |
| 渡辺 | いや、でも若い人、結構知ってますよ。一度は泊まってみたいと。 | |
| 北山 | 19年間エージェントに頼らずに経営して参りました。ご宿泊される方の事情や、ニーズも多様です。 | |
| 渡辺 | こういうところは、若いVIPしかこられないよね。 | |
| 北山 | 今は画一的な料理やサービスオペレーションでは、顧客は満足しませんね。 | |
| 渡辺 | それで、一休.comでも予約できるようになったんですね。やっぱり若い人は好奇心があって、行動力があるから。 | |
| 北山 | そうですね。お客様と共に、どのような二期倶楽部のストーリーを紡いでいくかが、私たちの課題です。リピーターの方にご納得いただけるトータルクオリティサービスをお届けできるのか、です。 | |
| 渡辺 | そうだね。 |















