

高校進学をやめて、東京に行く決心を固めたのは、中学3年の冬休み。担任の先生に、「高校進学やはやめます」と言いに行ったら、当然ですが反対されました。
「どこの誰かも分からない人に、いきなりスカウトされて、ヘンな目にあったらどうするんだ」って。田舎なので東京は怖いというイメージがあるし、まず警戒してしまいうんでしょうね。「僕がそのマネージャーと会って話をする」と言ってくれました。うちは父親がいないので、余計心配して親身になってくださったのだと思います。
先生はマネージャーと会って、いろいろ話をして、安心したようでした。「後は具体的に相談して、自分で決めたらいい」と、言ってくださいました。母親も、「自分で決めなさい。反対はしないから」と言ってくれた。そんなわけで、半年間悩んだ末、単身上京しました。
東京に来てしばらくは何もかもが新鮮で、こんなにたくさんの人と出会うのかとびっくりするほど、多くの人と会いました。地元にいたら、同世代の友人か、隣のオバチャンやオジチャンにしか会わないんです(笑)。仕事をするたびにスタッフはガラッと変わりますから、そこで新しく出会います。まだまだ知り合っていない人がたくさんいて、これからどんどん出会っていくんだと思うと、とてつもなく広い世界だなと思いました。
同時に、苦しい思いをするようにもなりました。それまで家族や地元の友人たちとのどかな生活を送っていたのに、15歳でいきなり一人暮らしを始め、まったく知らない芸能界という世界に放り込まれたわけでしょう。しかも大都会の東京で。周りは大人ばっかりで、友だちもできない。寂しくて、寂しくて、何度も脱走事件を起こしました。突然、黙って家に帰っちゃうんです(笑)。ホームシックにかかり、毎晩泣いている時期もありました。
ギリギリの状態だったと思います。よくあの時、仕事をやめずに留まったと思いますね、今となっては。(笑)
