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一期一会

瀬戸 朝香瀬戸 朝香 心に残る出会い3

瀬戸 朝香 30歳で出会った悪女の役

[3]14歳での出会い

瀬戸 朝香 イメージ1 それにしても、デビューから16年経つんですね。中学3年生の夏休み、14歳です。家にいたら、知らない人がいきなり「ピンポ〜ン」と来て、スカウトされたんですよ。

どうやら駅近くやお店の前を歩いている人たちに、「かわいい子いない?」と聞き込みをして、多くの人から名前があがった子を見にいったらしいんです。でも私は、みんなから名前はあがるほど有名でもないし、モテてもいなかったので、「えっ、なんで?」と驚きましたけどね。

周りに芸能界に憧れて、「私、歌手になるんだ」と言って歌の練習をしている子もいましたが、私は憧れる気持ちがぜんぜんなかったんです。想像もしませんでした。 それから半年間、スカウトしてくださったマネージャーが、どうしても私を育てたいと熱意を伝え続けてくれました。でも活動するなら東京に行かなくてはいけませんし、一人で東京に行って未知の世界に飛び込むのはいやだと断り続けました。地元に友達も大勢いるし、何より家族のもとを離れるなんて考えられなかった。私は地元の高校に入って、将来は小さい子が好きだから保母さんになれればいいなと考えていました。

瀬戸 朝香 イメージ2 ある日、その方から、「東京に遊びにおいでよ」と言われたんですよ。新幹線代も出してくれるって。私、本当に遊びだと思って、ウキウキして出かけて行きました。東京に着いたとたん、「これからスタジオに行くから」と。
「スタジオ?」
「写真、とりあえず撮ろうよ」
「写真?」
いきなりスタジオに連れて行かれて、メイクをされて、衣装を着せられて「ハイ、じゃあ撮りますよ」といわれた時は騙されたと思いましたね。(笑)
当然ですがポーズもとれないし、表情も作れない。そのうち自分で「こうかな」と感じるところがあって、ちょっと笑顔を作ったりするようになって……。その場でポラロイドを見せてもらったら、自分じゃない自分がいるんですよ。「これが私なの」ってびっくりしました。

瀬戸 朝香 イメージ3 6時間くらい撮影が続いたでしょうか。撮影を終えて食事をすませると、もう夜中でした。そんな時間なのにマネージャーが「芸能界でやっていけるだけのものを持っているから」って説得を始めたんです。

私は撮影でクタクタになっているし、遊べると聞いたから東京まで来たのに、何で夜中に長時間、こんな話を聞いてなきゃいけないのって思っていました。そこで逆らわなかった私も私なんですけどね(笑)。「内心、眠い」と思っていましたが、若かったせいか言い出せなかったんです。
翌日、家に帰って母に報告してポラロイドを見せたら、私以上にびっくりしていました。

「へぇ〜〜、すごいねぇ〜。こんなにきれいに撮ってもらえるの」って。田舎ですからみんなそれほどオシャレじゃないんですよ。「こんな服着たんだ」とか話が盛り上がってしまって。それをきっかけに、芸能界も面白いかなぁと思い始めてしまったんです。



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瀬戸 朝香
瀬戸 朝香 ― せとあさか ―
1976年、愛知県生まれ。
92年、映画『湾岸バッドボーイブルー』で主演デビュー。同作品でキネマ旬報新人女優賞を受賞。その後も映画やTVドラマ、CMなど幅広い分野で活躍している。出演作品は映画『大失恋』『着信アリ 2』『それでもボクはやってない』、TVドラマ『君といた夏』『Age,35』『新・夜逃げ屋本舗』『大奥 第一章』など多数。2002年『とらばいゆ』で第24回ヨコハマ映画祭主演女優賞を受賞。映画『怪談』は2007年8月4日より全国一斉ロードショー


撮影:和田直樹
映画写真提供:© 2007『怪談』製作委員会
ドレス・シューズ…アンテプリマ/サイドフェームジャパン
スタイリスト…阿井真理 Ai Mari






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