

今年の夏は、つかこうへいさん作・演出の舞台、『幕末純情伝』が控えています。『奇跡の人』以来、2年ぶりの舞台です。
『奇跡の人』では、少女時代のヘレンケラー役を演じました。しゃべらない、聞こえないから反応しない、という設定で芝居をするのは、とても難しかったですね。舞台は初めてでしたから。‘演じる’ということは、映像も舞台も同じですが、3時間連続して、集中力を途切れさせないという経験がありません。ドラマはバラバラに撮影するので、「本番」の声から「カット」がかかるまで、長くて10分くらいです。その間、集中することには慣れてはいたんですけど。
公演が始まってしばらくは、毎日同じことをやるのが、正直、つらかったんです。でも共演者の方たちとお話するうちに気づかされました。お客さまは、その日初めて、私の芝居を見るわけで、私もその人の前でお芝居するのは初めて。「そうか、毎日違うんだな」と。簡単なことのようですが、最初はそれが実感できませんでした。でも、そこに気づけば気持ちを毎日新鮮に保っていられます。モチベーションが変わりますね。それからは本当に楽しんで本番に臨めるようになりました。
体の表現や、いかに見せる芝居をするかといったことを学びました。映像と違って、180度見られるわけですから。舞台を通して力がついた、という実感もありました。「もっといい仕事をしたい」という欲で進んでいくのも大事だけど、耐える力もないと、どんな仕事もできませんよね。ドラマや映画であれ、舞台であれ、作品づくりとはそういうことだと教えられました。どうやって楽しむかという発想力も必要。舞台を通して、そんなことを考えました。
『幕末純情伝』では、ガラッと役柄が変わりますが、どうなるんでしょう。稽古は7月からなので、正直まだ、実感がわきません。先日ポスターの撮影のときに、共演する真琴つばささんとお会いして、まだふわふわした感じではありますが、「いよいよ、始まるのかぁ」って思いました。撮影のために新撰組の羽織を着たら、とたんに、身が引き締まる感じがしました。
初めてつかさんにお会いしたときに、『幕末純情伝』に心の底から愛情を持っていらっしゃるのを感じました。私に対しても、熱い期待をかけてくださっています。ですから、その熱に負けないように、体当たりでぶつかっていかないといけないと思いました。頑張ります。稽古と本番を通して、「成長できた」と実感できる夏にしたいですね。いい汗、流したいです。
