

『ヘイジャパ!』で私が演じている女子高生キョウコは、結果的に、とんでもないことをしてしまいます。私の映像再デビューに際して、これだけ刺激的な役ができるのは、楽しくてしようがないんです。常に“新しい自分”を知りたいし、同じところに留まっていたくないですね。
おとなしい役や、お嬢様役をけっこういただくんですよ。どんなにみんなが荒れていても、一人まともだったり、まとめ役だったり。今回はその要素も持ちつつ、自分自身も崩壊していく役です。やったことのない役もやれるようになりたかったし、「やれる」と思いたかった。自分の可能性を広げたかったんです。ここまでの表現しかできないと、限界を創りたくなかったんです。
私はいろいろな意味で、一つのイメージでくくられやすいと思うんです。自分自身でも「そう見られているな」と感じます。だけど、それにも忠実でいたいんです。みんなが思っているイメージを守り続けるのも、もしかたら女優という役目かもしれないですから。一方で、それを破っていくことも楽しい。そのかわり、見てくださる方は、ハラハラするかもしれませんが。(笑)
映画のなかでは、最後の一瞬で、キョウコがどういう家庭に育ったかがわかります。あのシーンは「残った」と言ってくださった方が周りにいました。最後の最後、つじつまが合うんですよ。「そりゃあ、キョウコもこうなるわ」と。そのつじつま合わせを、ちゃんと見せたかった。最後のシーンでは、できるだけ余計な考えをそぎ落として、目の前のシチュエーションを感じるのに徹しました。それは、私がお芝居ですごく大事にしていることです。
村松監督とも話したのですが、キョウコがやっているのは、自分探しです。幸せ探しをしています。だけど、年齢的なこともあるし、なにが幸せなのかがわかっていません。
私自身も10代の頃は、ものすごく自分探しをしました。私の今回の人生の命題ですね、自分探しは。自分として生きることを受け入れるのが難しい日もあります。自分だけで考えようとしても、どうしても受け止められないときもあります。両親(父親は俳優の神田正輝さん、母親は歌手の松田聖子さん)とのことで10代後半、私なりに葛藤してきたからこそ、キョウコという人間像に興味もありました。理解できる部分もありますね。
私にとっては、演じることでまったく違う自分を発見するのも、自分探しですね。そういう方法を持っている点では、恵まれていると思います。私、空き時間も役に引っ張られるらしく、現場で「素のときも目が据わっていた」とみんなから言われました(笑)。ブログをやっているので自分の写真を撮ってみても、確かに撮影期間中はなんか違うんです。目つきがおかしい(笑)。いつもの私に戻るのに時間がかかりましたね。
できあがった映画を観て、とんでもないものができてしまったと思いました(笑)。私の身内も、この映画を見たら、きっとびっくりするでしょうね。それも、ちょっと楽しみです。びっくりされればされるほど、リアルに演じられたということだし。どういう役かは、お引き受けする前、ちょっと母に説明しましたが、どんなふうに演じたかは内緒にしておきたかったんです。しめしめ、という感じです。(笑)
