

女優という仕事は2000年からです。時を積み重ねるなかで、とくに自分が変わったとは思いません。いい意味で、変わっていないと思っています。一つひとつの仕事が、まさに一期一会ですから。撮影の順序や段取りなどは身についたので、そういう意味での緊張感はなくなってきましたけど。常に「新しい作品」と出会うわけですから、真っ白な気持ちで取り組んでいます。役者さんも2度、3度と共演しても、そのつどキャラクターが違うので、また新しく出会っている感じです。
出会いがあるから、自分も成長できるのかな。毎回、出会いを新鮮に受け止めなければ、漫然と時が過ぎてしまいますよね。
演じる上で大事にしているのは、楽しむこと。あまりいろいろ、考えすぎないようにしています。もちろん台本をいただいたら、その役をやる上で必要なことは必死でやりますよ。たとえばフィギアスケートをやる役だったら、スケートを練習しなくてはいけない。弁護士役だったら、弁護士として振舞えるための勉強は必要です。でもあとは、「まわりの人たちと一緒にその時間を生きる」ことに徹する。それしか考えていません。
『交渉人』に出演する一貫で、護身術をやってみました。面白いんですよ。もっと早く出会えればよかったな、と思います。残念ながら、役が終わると同時に終わってしまう習い事が多いですね。すべてを続けることができないのが、ちょっと悲しい。仕方ありませんが。
そのなかで、「これは一生続けたい」と思えるものにも出会えます。最近は、「あれをやりたい」「これを身につけたい」という思いが、増えてきました。
一昨年は念願かなって、『黒革の手帖』で舞台を経験しました。ずーっと「舞台をやりたい」と言い続けて、ようやく実現したので、嬉しかったですね。
初めてだったので不安も大きかったし、台詞を間違ったりもしましたが、映像とは違う体感度でした。1ヵ月かけてお稽古ができるのも、嬉しくて。本番も入れると、2ヵ月かけて、一つの作品を作り上げていくわけですから、充実していました。
もともとバレエをやっていたので、舞台に立つことに憧れがあります。だから、舞台を観に行くのも大好き。毎日見てもいいと思うくらいです。自分にあわない作品もあるけれど、それはそれなりの感想を自分の視点で言えるので、飽きないですね。
ブロードウェイも大好きです。一番忘れられない舞台は、『シカゴ』。ニューヨークだけでも、5回観に行っています。仕事でブラジルに行っているときにちょうどやっていたので、そこでも観たし、ロンドンにも行きました。昨年の韓国公演も観に行きたかったんですけど、時間が作れなくて残念でした。
『シカゴ』は人間の汚なさもいじらしさも表現されていて、むき出しにした人間の感じがすごく伝わってくる。音楽も好きで、いまだにお風呂で聞いています。
歌えないんですけど、ミュージカルにも挑戦したい。とにかく、踊っていたいんですよ。基本にあるんですね。これからも映像だけではなく、ぜひ舞台もやっていきたいと思います。
