

この1月からスタートしたドラマ『交渉人〜NEGOTIATOR』で、刑事ドラマに初挑戦しています。「大波がきたぞッ!」って感じです。
私が演じる宇佐木玲子は、警視庁捜査一課特殊班(SIT)所属の交渉人です。誘拐犯や人質をとって立てこもる犯人と、文字通り「交渉」するのが仕事です。実際に女性警察官の交渉人は存在しますが、ドラマでは初めての女性交渉人という設定で、志願して男の世界に飛び込んでいきます。彼女が交渉人になりたいと思った裏には、理由があるのですが、それはごらんになって知っていただきたいですね。
「任務です」とは彼女がよく言う台詞。犯罪人の命も人質の命も、助けなくてはいけない。それが交渉人の任務だということを、ずっと通していきます。
これまで『黒革の手帖』『けものみち』と、松本清張ドラマのヒロインを演じてきました。“女”を利用して駆け上がっていく役です。『交渉人』の場合は、とにかくタフな女性です。体育会系の男社会のなかにあえて身を置き、ときには殴り飛ばされたりしながらも、決してめげない。犯罪だけではなく、男社会や組織に対しても気丈に立ち向かっていきます。男顔負けにタフに闘いますが、一方、わざとミニスカートを履いたり“女”の利用の仕方が、かえって男前というか、度胸を見せるためにやっているんです。
役に入るにあたって、まず、髪を切りました。女らしさを、とりあえずそぎ落とそうと。実際に収録が始まったら、役作りがどうのこうのというのは、全部吹き飛んじゃいました。怖くて(笑)。圧力があるんですよ。まわりはすべて男性ですから。しかも皆さん大役者さんで、その上キャラクターが濃い。一人につき二人分くらいの存在感、圧迫感がありますね。本当に、押しつぶされそうですよ。私、完全に「新人」になっちゃいました(笑)。
私がへたに「やらなきゃ」と思って何かやると、間違った方向に走るかもしれないですから、とにかく素直に頑張るしかない。自分の物足りなさを、ひしひし感じますね。
現場は、大変な緊迫感です。皆さん、緊張されているのが、バンバン伝わってくる。出演者もスタッフも、「いいものを作りたい」という気迫がすごいんですよ。かっこつけてる場合じゃない、という雰囲気。それが新鮮です。
他の人の演技を見ているだけで勉強になります。自分のパートではないところは、モニターを見ていられるんですが、なんだかテレビか映画を見ているみたいですよ。現場でそんな気持ちになったのは、初めてですね。なんだか自分が出ているドラマじゃないみたい。私もものすごく緊張しているんですが、引き締まっていい感じです。
