Web Magazine TOP > 扉の向こう
一期一会
扉の向こう



< PREV | 1 | 2 | NEXT >

 
じゃぁ、今晩はさっきのメニューでよろしく

アルジェントASO 入り口 「じゃぁ、今晩はさっきのメニューでよろしく」
「かしこまりました。7時にお待ちしております」
深々と一礼し、お客様を見送ったその男性は振り向くと、颯爽と名刺を差し出した。今日お話をうかがう支配人の橋本さんだった。

生き生きとした新緑に日の光が反射して眩しい東京、銀座・並木通り。
ブランドショップが軒を連ねる通りにそびえるZOEビルの8階。エレベーターの扉が開くと、目に飛び込んでくる鮮やかな銀のプレート。流れるように刻まれた“Argento ASO”の文字。

− 今のお客様は今晩お越しの方なんですか?

「そうなんです。大事なお客様とのお食事とのことで、わざわざお立ち寄りいただきまして、料理のご相談をさせていただいていたんです。大事なお客様といえば、実は私にとっての“九州の母”という方もいらっしゃいます」

アルジェントASO 総支配人 橋本さん− え? 九州の母? ご実家が九州なんですか?

「いえいえ、違います。九州から日帰りでランチをお召し上がりにお越しになる女性のお客様がいらっしゃるんです。“あなた、元気にしてる?”といつも気にかけてくれる方で、私が代官山のリストランテASOにいるころ・・・・・・そうですね、10年近く前から、いらしていただいてます」


− それはすごい。ランチのために日帰りですか? 橋本さんの大ファンなんですね。

「私の、というよりもシェフ阿曽の料理のファンでもあり、アルジェントASOのファンであり続けてくださっているのだと思います。本当に涙が出るほどありがたく、嬉しいことです。お客様と一緒に年月を重ねるって、すごく素敵なことだと思いませんか? お客様も我々も、同じように年をとりますが、お会いする一瞬一瞬に想いが込められる。その一瞬に感動を刻み込むために、私たちはできるかぎり“楽しい”サービスと料理をご用意したいんです」


アルジェントASO 店内写真・テーブル

− 一緒に、同じ時間を歩んでいける。瞬間が大切なレストランという場を楽しむ醍醐味だ。

感慨深いお話をうかがいながら、店内へ入る。ダウンライトに誘われるようにエントランスの奥へ進むと、さらに上へとつながる螺旋階段。その横には、ラグジュアリーな雰囲気のラウンジが見える。


“光と影のコントラスト”

「こちらのラウンジでは、食前酒をお飲みいただきながら、お待ち合わせのためにお寛ぎになる方が多いですね。もちろん、食後酒やシガーもお楽しみになれます。銀座の街場のバーではなかなかお目にかかれない貴重なお酒もあるんですよ」

螺旋階段を上ると、それまでの落ち着いた空気が一瞬にして華やぐ。エントランスからダイニングまでの道のりはまるで『雪国』に冒頭のごとく、“光と影のコントラスト”に魅せられる。

アルジェントASO 店内写真・階段壁一面に並べられたグラッパボトルの形は、それぞれの個性を主張する。テーブルにさりげなく置かれたクリスタル。そのカット面に乱反射するほのかな輝きに、ウッディな内装が絶妙にマッチする。

「<アルジェント>とはイタリア語で銀を意味します。銀座という立地にあることから、エントランスからダイニングに至るまで、さまざまなところで銀やクリスタルで光のアクセントを演出していますが、温かみのある木目をベースにした内装のおかげで映えるんですよ」

きっと女性がドレスアップした時にも映える空間であるに違いない。

< PREV | 1 | 2 | NEXT >

バックナンバー 一覧







もどる